弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社です。
主に情報・報道番組の制作に携わっています。
今回は海辺でのロケについてです。
たとえば情報・報道番組であれば、夏が始まって海開きの日に海に遊びに来ている人にインタビューをしたり、
海の家の取材に行ったり、といったケースが多々あります。
プライベートで個人的な利用を目的とした撮影をする場合は、そのまま撮影をしても問題ありませんが、
テレビ番組制作など、商業目的で撮影する場合は、規模が大きくなかったとしても、許可取りが必要になります。
海岸ごとに管理者が異なることが多く、使用ルールがあったり、手続きの方法も様々な形態があったりします。
安心して撮影をするためにも、まずは海岸の管理者を調べて、どのような手続きを行えばいいのか、下調べを行いましょう。
撮影許可はどうやって取る?
具体的にどのような手順で許可を取れば良いのか、ということを解説してみたいと思います。
管理者を調べる
基本的に海岸というのは、海岸法第5条によって、都道府県知事、または市町村長が海岸管理者として指定されています。
第五条 海岸保全区域の管理は、当該海岸保全区域の存する地域を統括する都道府県知事が行うものとする。
海岸法より
撮影したい海岸がある都道府県、または市町村の公式サイトにアクセスすれば、海岸を担当する課が分かるかと思います。
掲載されていない場合は、直接問い合わせフォームより問い合わせてみると良いでしょう。
管理者が掲載されている場合は、一緒に海岸での撮影ルールについて記載されていることもあります。
これも見当たらない場合は、直接問い合わせてみましょう。
必要書類の記入
許可申請のためのフォーマットが用意されていることも多いです。
一時使用届などを申請する場合は、たいてい以下のような内容を記入する必要があります。(あくまで一例です)
- 新整備
- 法人の住所
- 会社名
- 代表者名
- 連絡責任者
- 連絡先電話番号
- 使用する海岸名
- 使用する海岸の住所
- 使用目的
- 使用する機材や器具など
- 使用期間
- 使用人数使用面積(おおよそ)
- その他特記事項
フォーマットと一緒に、
- 撮影場所の位置が分かる位置図
- 演者やカメラ、スタッフの位置関係が分かる配置図
- 撮影の概要が分かる台本や企画書など
といったものの提出が求められる場合があります。
必要書類は窓口でしか受け取ってもらえない場合もあります。
メールや郵送に対応しているかどうか、もしっかり調べましょう。
さらに、撮影したい日の何日前に提出すればいいのか、ということもしっかり調べておく必要があります。
許可申請というのはその日に出せば良いものではありません。
二週間や一ヶ月前までに提出、といったようなところもあります。
行き当たりばったりではなく、事前に綿密な計画を立てておかなくてはいけないのです。
ルールを守らないと海岸が使用禁止になることも
許可申請を行ったからといって、自由に、かつ独占的に海岸が使用できるというわけではありません。
一般の方が海岸を利用していることももちろんありますので、許可を取っていたとしても、一般利用の方たちの邪魔にならないように、ルールを守って撮影をする必要があります。
撮影を行う時に注意したいことは、
- ゴミは必ず持ち帰る
- 申請していない内容を勝手に行わない
- 誘導係などを確保し、他の利用者の迷惑にならないよう、誘導を行う
といったことです。
誘導係も、「テレビ番組を撮影してるんだから、道を開けて!」というような横柄な態度ではいけません。
あくまで、こちらは「撮影をさせて頂いている立場」であり、お願いして協力をしてもらいます。
通常、利用客にはしなくて良い我慢をしてもらわなくてはいけない、ということなのです。
中には撮影をしているところをスマホなどで不躾に撮影してくる一般の方もいらっしゃいます。
ですがやはりそこで、横柄な態度で止めるように大声を出したりすると、反感を買います。
お願いする、というこを徹底しましょう。
これらのことが守れず、一般の方に迷惑をかけるようなことがあれば、最悪の場合、出入り禁止になることがあります。
このテレビ局はNG、ということになりかねません。
自分たちが困るだけでなく、その後の後輩たちにも迷惑をかけることになります。
ロケに行くということは、テレビ局内だけでなく、外部の方とも関わるということですので、しっかりと意識をして撮影に臨むようにしましょう。
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外でのロケは楽しいものではありますが、その日に向けて細やかな準備が必要になります。
そしてそれらを担当するのがADです。
心配しすぎでは?というくらい準備をしておいた方が良いでしょう。

