新型コロナウイルスの蔓延によって、テレビCM業界でも大きな変化がありました。
最近は「健康」や「ウイルス対策」といったワードが大きなトレンドで、
以前に比べると医療系のCMを本当の多く見るようになったかと思います。
その中でも本当に増えたなと思うのが除菌スプレーです。
スーパーやドラッグストア、コンビニに至るまで、多くのお店で取り扱いがありますよね。
今回はそんな除菌スプレーのテレビCMについて、
広告代理店のライズアドバートが解説してみたいと思います。
医薬品・医薬部外品のCMには注意が必要
医薬品・医薬部外品の広告は必ず医療広告ガイドラインの内容を遵守したものにしなくてはいけません。
人体に直接影響を与える可能性があり、その安全を守るため、誤解を与えるような表現になっていないかどうかを厳しくチェックされるようになっています。
テレビCMを放送する際はテレビCM制作会社(映像制作会社)で制作を行うことになるかと思いますが、
どの制作会社でも医療広告ガイドラインの内容を理解していて、その内容を守ったCMを制作することができる、というわけではありません。
制作会社によって得手不得手があり、
医療系の映像制作を行ったことがないところだと、ガイドラインの内容に反した表現を使ってしまうことがあります。
テレビCMで放送する映像に関しては、必ず放送前にテレビ局で考査と呼ばれる、CM内容の審査があります。
もし、CMの表現が適切ではなかった場合、この考査の時に「NG」という形で戻されます。
NGになったらもう放送できないというわけではなく、
NGの際に「この表現は使えないので別の表現にしてください」という改稿依頼がくるような形となります。
それを修正して再度考査にかけ、無事承認されれば晴れてCM放送ができます。
ただ映像の修正というのは、出来上がってから入るとなると余計なコストがかかります。
そのため、最初から医療広告に詳しい制作会社に依頼した方が良いでしょう。
関連記事:医療広告ガイドラインに沿ったテレビCMを放送するための注意
消費者が除菌をする場所・物
【 除菌・消毒 】に関するアンケート調査によると、自宅内で除菌・消毒をしている場所・物は、以下のようなランキングになっていました。
- トイレ
- まな板、スポンジ、ふきんなど
- キッチンのシンク、排水溝
- 洗面所
- 風呂
- 食卓、テーブル
- キッチン全体
- 調理器具、食器類
- ドアノブ、手すり、スイッチ、リモコンなど
- 室内の空間
- 玄関・靴箱
- 冷蔵庫の中
- スマートフォン・携帯電話
- 寝具
除菌というとキッチン周りのイメージがありましたが、1位はトイレなんですね!
こういったところで実際に使われているわけですから、
テレビCMでも「こんな場所に使えます」というような映像にすると、イメージがつきやすくなって良いかなと思います。
また、「スマートフォン、携帯電話」に関しては女性若年層で高い傾向にあることがわかっています。
スマホは便器よりも汚い、と聞いたことがあります…普段いつも手にしているものなのでちょっと怖いですよね。。
女性若年層をターゲットにする場合、スマートフォンを拭くのに!というのを全面的に押し出してみるのもいいかもしれません。
こういった、ターゲット層をぐっと狭めたCMは競合他社の商品と差別化が出来そうで良いと思います。
関連記事:テレビCMをする時のターゲット層の決め方
除菌剤剪定時の重視点
同アンケートでは、自宅内の除菌・消毒をしている人が、市販の除菌剤を選ぶ時の重視点についても調査しており、
- 価格…46.9%
- スプレー、ジェル、シー知などのタイプ…30%台
- メーカー、ブランド…30%台
- 原材料、成分…30%台
という結果がでていました。
価格の部分は小売店によると思いますのでCMでは取り扱えないとして、
原材料や成分に関しては言及することができるでしょう。
関連記事:CM制作をする時にヒアリングさせていただく5W1H
除菌・消毒剤への不満点
さらに同アンケートでは、市販の除菌・消毒剤の不満点として以下のような意見があったと報告しています。
・手指と食器両方に使えるアルコール消毒液がもっと一般に販売されてほしい。(男性27歳)
【 除菌・消毒 】に関するアンケート調査より一部抜粋
・発酵アルコールとか、○○アルコールの種類が多くて、どう成分が違うのかわからない。(女性25歳)
・製品によってはアルコール臭がきつく気持ち悪くなってしまい、除菌などに消極的になってしまう。(女性35歳)
・目に見えない物なので、どこまで完璧に出来ているかが分かりにくい。(女性46歳)
・ヌルヌルしたアルコール除菌剤はいやです。過剰な保湿はいらないと思う。手のケアはこちらで勝手にします。パッケージ見てもわからないので買って実際に使ってみなければわからなくて困ることがあります。(女性55歳)
実際に使ってみないとわからないという回答がありますが、小分けのものなどを発売して、お試しで使える、としてみてもいいかもしれませんね。
また、臭いに関しては苦手な人は多いと思いますので、臭いを抑えた、というようなブランディングにしてみるのも良いでしょう。
弊社ライズアドバートではCM映像制作から放映までをワンストップサービスでご提供しております。
ご予算に合わせたプランをご提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
関連記事:CM予算ごとに、できることを紹介します!