テレビスタッフが教えるカメラの選び方
テレビの番組の撮影にはカメラマンがいて、撮影してくれますが一般的にカメラマンと言っても種類が多くあることをご存知でしょうか。
それぞれのカメラマンたちは何でもやるのではなく、仕事に住み分けがあります。
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カメラマンの種類
例えばこんな種類があります。
- スチール写真(静止画)を撮るカメラマン
- 映画を撮るカメラマン
- テレビを撮るカメラマン
- 報道のカメラマン
など。
これらの中にもまた細かく分かれていて
- 食べ物を写すことを専門にする人
- 建物専門の人
- 水中生物を撮る専門の人
- 戦場のカメラマン
- ブライダル専門の人
- 鉄道専門の人
という具合に、カメラマンはそれぞれ得意分野を持っているんですね。

この中でテレビ番組の制作で活躍するのはテレビカメラマンです。
では番組を制作するディレクターと呼ばれる人たちは全くカメラを使わないかというとそういうわけではありません。
関連記事:カメラワークと画角に関する撮影用語解説
プロのカメラマンとディレクターのカメラマン
番組制作をするときはプロのカメラマンが来てくれますが、編集に使うすべての映像をプロのカメラマンに撮ってもらうわけではありません。
ではプロのカメラマンにはどんなシーンを撮ってもらうのかというと、
例えばレストランを撮影するドキュメンタリーの場合、
お店を案内するレポーターさんを映すようなメインともいえるシーンだったり、
きちんときれいに料理など、物を見せたい時の「物撮り」(ぶつどり)だったり、
また音もちゃんと撮りたい時だったりします。
それに対してディレクターなど制作スタッフのカメラで撮るものは、
- レストランの料理の裏側なら、その中の一つの工程だけをちょっと撮っておく時
- お客さんへのインタビューの一つを撮っておく時
- 食材の映像を撮っておく時
などといったちょっとした映像は制作スタッフでも撮っておきます。
言葉だけだとわかりずらいけど、ちょっとした映像が伴うと、見ている人にはわかりやすくなるものです。
そんなちょっとした細切れ映像や、写真のようなものが実は諸所に使われていることがあります。
それは制作側で必要かもしれないと思って、撮っておいて後で使用したりするわけです。
つまり出来上がる映像は、プロのカメラマンが撮ったものとディレクターが撮ったものの両方を使っていることが多いのです。
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ディレクターが使うカメラはどんなものか
ではテレビ制作の観点から
カメラの選び方についてお話していこうと思います。
ディレクターはどんなカメラを買うのか
制作スタッフも通常業務用のカメラを撮影現場に持参していますが、それはどんなものでしょうか。
端的にいうとプロのカメラマンほど性能が高くなくてもいいけれど、
公共の電波で流すことに耐えられる、映像が撮れるようなカメラです。
会社の規模や、余剰金にもよりますが、弊社ライズプランニングでは業務用の中古の機材を購入したりしています。
業務用のカメラなどを扱っている中古の専門店があってそういうお店を利用したりします。
業界でよく利用されているお店はしらくらですね。(最近だと、機材はレンタルするという企業も増えてきていますが)

ただ、現在は業務用カメラは基本的に扱っていないらしく、業務用カメラ部門は「株式会社DVC」という会社が受け継いだとのこと。

オフィスも赤坂から三田へ移動したということで、試しに行ってみると、確かにありました。

隣に書かれている「NAO」という会社も以前、よく利用しておりました。

購入するときに一番気にするポイントは何かというと
モニターの位置と
そして何よりカメラの重さです。
モニターというのは撮影用のカメラについているテレビのような小さな画面で、家庭用ビデオにもついているものです。

このモニターが付いている位置によって、微妙に使い勝手が異なるのです。
モニターの位置がどこなのか、撮影している時に見やすいのか、見にくいのかを必ず気にして確認し、購入するようにしています。
また重さについては一番気にするところで、
持ち歩くのも重いと大変ですし、
撮影時も長く持たなければならない時があります。
重いとそれだけでストレスになり、良い映像が撮れない可能性がありあります。
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新品ではなく中古カメラを買う理由
新品ではなく中古カメラを買う、と言いました。
もちろんいつも新品を買うことができるならそれがいいと思います。
でも、中古を買う理由というのも実は「安い」という理由以外に理由があるんです。
その理由は「新品は買い時が難しい」という理由です。

カメラは日進月歩で機能が進化しています。
特に最近のカメラの進化は目を見張るものがあります。
新品を買うなら、最低でも5~6年は使いたいところですが、今はどんどん新しいものが出ていますし、流すメディアも変わってきています。
そんな中で、5~6年使えるだろうか、となるわけです。
新品をどのタイミングで買うかは難しい選択なんですね。
だから中古のカメラを買うわけです。
また、カメラをレンタルで使う、という方法もあります。
ディレクターがレンタルするカメラ
撮影に行くとき、レンタルを利用するときもあります。
プロ用のカメラは高額ですが、レンタルなら高くて買えないものも借りることができます。
レンタルのカメラは最新の製品も借りることができます。
「ぶれない」などといった特殊な機能が欲しい時、一時的な使用に応じてカメラを借りることができます。
それと、レンタルの良いところは、管理が楽なところです。
カメラマンは通常制作スタッフより高性能な高価なカメラを持っています。
カメラマンとカメラは一心同体と言ってもいいので、
カメラのメンテナンスは日頃から怠りなくちゃんとやっているんですね。
でも制作側の人達はそこまで出来ないんです。
それでもディレクターともなれば、それなりにカメラに対する意識も高いので、ちゃんと扱うのですが、
アシスタントディレクターにそこまで求めるのはかえってリスクになります。
というか忙しいアシスタントディレクターにそこまで求めるのはちょっと無理なんですね。
それでなくても仕事が多いですから。(テレビ業界で働き始めて2ヶ月!ADさんにお仕事インタビューしてみた!という記事で弊社スタッフのインタビュー内容を閲覧することができます!)
カメラのメンテナンスもリスクになるわけです。
レンタルの場合は返却すればメンテナンスはやってくれますが、
自分でカメラを持っている場合は、
- 使用したら元の場所に戻す
- きちんとメンテナンスする
- 次に使う人に連絡をする
など仕事が増えてしまうんですね。
レンタル会社は通常テレビ局の近くに必ずあります。(弊社の場合だと、東京オフラインセンターという会社をよく利用しています)

こちらが東京オフラインセンターですね。

そこで借りることが多いです。
関連記事:テレビ業界で実際に使われている3大映像編集ソフトについて解説
プロのカメラマンの技術
テレビ番組制作のプロカメラマンはたいてい機能がたくさんついているカメラを使用しています。
一方、制作ディレクターの場合は、一応カメラは使えますが、
機能がたくさん付いていてもそこまで使いこなすことはできないことが多いです。
また、レンズで微調整するときがやはり難しく、
ディレクターだと、ここで止めたい、というようないわゆる手業(てわざ)がうまくいかないことが多いです。
プロのカメラマンはピントを合わせるのがやはりうまいんですよね。
動いている被写体を、自分も動きながら、ピントを合わせて撮影していくのは、その道のプロのワザだと思います。

とはいえ、ディレクターやアシスタントディレクターもちょっとした映像は撮れるようになることが必要です。
またカメラマンが何を求めているかを撮影時に理解することも必要です。
あるディレクターは、プロのカメラマンにコツを一生懸命教えてもらって、自宅に帰っては自分のカメラで練習したといいます。
実際、情報番組の小さなコーナーなどはカメラマンは頼まずに制作スタッフだけで撮ることもあります。
また、最初のうちはテレビカメラマンのアシスタント(カメアシ)の仕事もあります。
制作の仕事の種類は多いのですが、カメラ関係の技術を覚えていくこともその一つだと思います。
関連記事:ADになりたいという人が知ってくべきこと
素人がカメラを選ぶ時は
ということで今回はカメラの選び方をテレビ制作スタッフの目線でお話してみました。
最近は編集ソフトなんかも無料でいじれるものが増えていたりする影響で
プロとして映像の仕事をしている人ではない素人の方も趣味でカメラをやっている人が多いですが、
そういう人ほど新しくて高級なカメラを買おうとします。
しかし、実際の制作現場ではむやみやたらに新しいカメラを買うわけではありません。
本当に自分にあったカメラを選びたいのであれば、
まずはカメラのレンタルをしてみて、色々なカメラに触れてみることをおすすめします。
もしかしたら新品のカメラよりも型落ちしている中古のカメラのほうがしっくり馴染むかもしれませんからね。
使い勝手の良さも人によって感じ方は違うものですから、ぜひたくさんのカメラを触る、ということをまずはしてみてください。
弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社で、
実際にテレビ局の中でテレビ制作に関わるお仕事をしてくださる方を募集しています。
大学生、映像学校の専門学生の方向けにアルバイトの募集もございます。
テレビ制作のアルバイトがしてみたい、という方からのエントリーをお待ちしております。
関連記事:テレビ局アルバイト募集について
では今日はこのあたりで。


