テレビCMを初めてやる企業の場合、
やはり一番気になるのはCMの値段だと思います。
だいたいどれくらいのリーチ数でどれくらいの予算も見ておけばいいのか、ということがわからないと
予算を組むこともできないですよね。
今回はCMの放送枠の値段とその計算方法について解説して見たいと思います。
CMの種類
まずはじめに知っておきたいのが、テレビCMには種類がある、ということです。
大きく分けて
- タイムCM
- スポットCM
という二つの種類があります。
初めてテレビCMをする場合はほとんどの場合がスポットCMでやることになると思いますが、
それぞれがどういう放送枠なのか、簡単に説明しておきます。
タイムCM
タイムCMは特定の番組のスポンサーになってテレビCMをする方法です。
放送枠は番組の中で挟まれるCMの中になります。
最小単位は30秒で、期間としては2クールからが基本です。
スポンサーに入りたい番組に競合他社がすでにスポンサーとして入っている場合は、スポンサーになることができません。
例えば洗剤を販売している会社AとBがあって、
そのAとBが同じ番組のスポンサーに同時に入ることはできない、ということです。
せっかくCMをするのに同業他社が同じ放送枠でCMをしていたら戦ってしまいますからね。
基本的に2クール(半年)以上はスポンサーとして入らなくてはいけない、というのもあって、
初めてテレビCMをする場合はこのタイムCMは選ばれにくくなっています。
関連記事:番組のスポンサー【タイムCM】とは
スポットCM
スポットCMはタイムCMとは違って特定の番組のスポンサーに入るのではなく
ある程度時間帯などを指定してランダムにCMを放送する放送枠です。
最小単位は15秒で、短期間から放送することが可能です。
かなり融通のきく放送枠なので、初めてテレビCMをする企業のほとんどがこのスポットCMでテレビCMを行います。
関連記事:スポットCMとは?そのメリットや特性を広告代理店が解説!
CMは基本パーコストで考える
テレビCMを放送する場合は
- テレビCM制作料
- テレビCM放送枠料金
の二つの費用がかかります。
テレビCM制作料はもし素材がある場合はそれを使えば良いです。
簡単なもので一番安く作るのであれば15秒のものは約15万円〜制作することができます。
テレビCMの放送枠の値段ですが、よく「テレビCM一本あたりいくらくらいですか?」と質問されることがあります。
テレビCMをやったことがない方からするとこの考え方をするのは当たり前のことだと思うのですが
こういった単価計算の場合は
- 視聴率5パーセントの番組の中で流れたCM
- 視聴率10パーセントの番組の中で流れたCM
どちらの場合での値段が同じ、ということになってしまいます。
番組によって視聴率は変わってしまうので、これだと少し放送枠の値段の計算の仕方がフェアではなくなってしまいます。
そのため、放送枠の値段の計算にはパーコスト制というものが用いられています。
言葉通り、視聴率1パーセントにつきいくらか、という計算方法です。
例えばパーコストが5万円なのであれば、
視聴率10パーセントのところにCMを投下すれば
5×10=50万円、という計算になります。
この計算方法を用いて、予算に基づき、いくつかの放送枠を組み合わせてCMを投下していきます。
例えば予算が50万円でパーコストが5万円なのであれば、
- 視聴率2パーセントの放送枠
- 視聴率3パーセントの放送枠
- 視聴率5パーセントの放送枠
で一回ずつ放送をすれば予算内で3本のCMをすることができる、ということですね。
この考え方が少し初めてCMをする方には難しく感じられるかと思います。
関連記事:CMの費用はパーコストで決まる
単価で考えるところもある
基本的にはCMの放送枠の値段はパーコストで決まってきますが
中にはパーコスト制ではないところもあります。
これはテレビ局によっても違いますし、同じテレビ局でも時間帯によって計算方法が異なる、というケースもあります。
ただ基本的には計算方法はパーコスト制です。
関連記事:CMと視聴者数と料金の関係
パーコストの料金を左右するもの
パーコストの値段はいつも一定、というわけではありません。
パーコストの値段は様々な条件で変動します。
テレビ局
パーコストはテレビ局によって値段が違います。
テレビ局によって放送できる地域の範囲も違いますし、
地域が違えばテレビを見ている人口の母数も違いますからね。
人口1000万人の視聴率1パーセントと
人口100万人の視聴率1パーセントは意味が全然変わってきます。
テレビCMを放送するテレビ局でのパーコストをまずは広告代理店に問い合わせてみると良いでしょう。
時間帯(取り方)
パーコストは時間帯によっても変わってきます。
スポットCMの場合は
- 逆L
- コの字
- ヨの字
- 深夜帯
というような取り方がいくつかあります。
その時間帯によってもパーコストが変わってきます。
基本的には全日といって、時間帯を指定しないやり方が基本になりますが、
時間帯を指定することによってパーコストが上がります。
関連記事:スポットCMの放送時間帯、逆L、コの字、ヨの字、の比較
CM需要
時期によってテレビCMを放送したい、という企業が増えます。
例えば企業が予算を多く使おうとする3月や
視聴率が上がりやすいオリンピックなどの大きなスポーツイベントがある際はCM需要が高まります。
こういったCM需要が高い時期はパーコストが上がりやすくなります。
条件によって変動するのがCM放送枠の値段なので、
ターゲットに合わせて条件をいくつか設定し、広告代理店に問い合わせてみると良いでしょう。
関連記事:広告代理店とは?CMをやりたい時、何をしてくれるの?