CMはいくらか費用をかけるといったい何本くらいCMが流れるのかというのは広告主にとって気になるところだと思います。
そんな広告主に向けて単価計算で本数を確約できる見積り方法があります。
それが単価計算というもので、今回はスポットCMの単価計算方式というのはどういうものなのかと
そのメリットデメリットについてです。
単価計算方式とは
スポットでCMを流したい場合のCMの投下方法は大きく分けると二つあります。
- パーコストと言って1%あたりの料金を重視する計算方法
- 単価計算方式
この二つです。
では単価によるコスト計算の方法とはどのようなものかというと、
殆どのテレビ局は視聴率が良い時間帯、悪い時間帯を大まかに区切って
A、特B、B、Cの4つのランクに分けています。
- Aは最も視聴率が良い時間帯でだいたい19時ー23時
- 特Bはその次で12時-14時、18時ー19時、23時ー24時
- Bは7時-10時、14時ー18時、24時ー25時
- Cは7時より前、10時ー12時、25時よりあと
というような感じです。
※あくまで一例でこの区分は局により異なりますし、また平日と土日も異なります。
図にするとこんな感じです。

もっとも高い19時から23時のいわゆるゴールデンタイムが最も高いA帯と呼ばれる時間帯になっています。
かつてはゴールデンタイムは19時から22時に設定している局が多かったのですが、
帰宅時間の変化や、視聴率が高い時間帯の変化などから、現在では19時-23時に設定しているテレビ局が多いようです。
この区分分けに従いスポットCMの単価料金も決まっていて
- A=50万
- 特B=25万
- B=15万
- C=10万
※あくまで一例です。
のように時間帯によってスポットCM15秒1本単価の値段が決まっています。
この料金はテレビ局によりまちまちで、都道府県により金額がちがいますし、同じ県でもテレビ局により異なります。
仮に200万の予算があるとしたら、
- A帯(50万)に1本…50万
- 特B帯(25万)に4本…100万
- C帯(10万)に5本…50万
のように取れば全部で10本のCMを入れられるということがわかります。
さらに単価方式の場合、各時間帯の定価金額というのがあるのですが、
実際に取引されているのは定価の5割引きとか7割引きなど
局により、また季節や状況により異なっているので、
詳しくは代理店と相談して決めていくことになります。
関連記事:テレビCMを放送するメリットとデメリットを広告代理店が解説
単価計算のメリットデメリット
では単価方式とパーコスト方式ではどちらを選べばいいのかそのメリットとデメリットはあるのかについてです。
単価方式のメリット
テレビ局で見積もりを取る場合は基本的に単価方式とパーコストで計算する方式の二通りがあるといいましたが、
この二つは厳密にいうとどちらがいいというわけではありません。
むしろ両者に損得がはっきりと出てしまうようだと、片方が不利益になってしまって誰も選ばないことになります。
そのため、この二つはどちらを選んでも基本的にはあまり変わらない結果になると思います。
では単価計算方式にすると何がいいのかというと、本数があらかじめわかりやすいということがあると思います。
前述のように予算さえわかれば、あらかじめ何本流すことができるということがわかります。
そのため、本数にこだわりたいお客様には単価方式でご提示することが多くなります。
だいたいどこら辺の時間帯に何本入るということまであらかじめわかるので、
広告主としては安心かもしれません。
実際にどこの番組に入るかが最終的に決まるのはオンエアの前10日前後になってしまいますが、
あらかじめだいたいのことはわかるというわけです。
CMをする場合は社内で稟議なども必要になってくると思います。
その際に予算200万をかけるといったい何本のCMが流れるのかというのは目安として必要になることが多いと思います。
そのためこの方式はCM本数にこだわりたい場合は向いていると思います。
関連記事:テレビCMの影響力とその考え方。
単価方式のデメリット
では単価でやることのデメリットがあるのでしょうか。
単価の場合は時間帯で値段が決まります。
ところが同じ時間帯でも実際の視聴率は一律ではありません。
同じB帯の中には視聴率が7%の番組もあれば3%しかないような番組だってあるわけです。
それでも値段は一律になってしまいます。
同じ金額を払っているのに視聴率が良いところに流れる場合と、そうでない場合がどうしてもでてきてしまうのですが、
基本的に単価方式で頼んでいる場合は、その時間帯に入っているのであればたとえ視聴率が悪くても文句はいえないということがあります。
とはいえ、テレビ局の方でもなるべくそのような不満が出ないように全体として調整してくれますが、
CMの混み具合により、このようなケースも起きてしまうということです。
実際の視聴率というのは放送してみないとわからないので、視聴率というのはあくまで過去の値を参照しています。
そういう意味では視聴率という数字も予想であって確実な数字ではありませんから
あまり気にしなくてもよいとは思います。
関連記事:テレビCMの出稿量の目安はどれくらいで考えるべき?
