テレビCMを放送する時にターゲットを具体的に決める、というのはとても大切なことです。
ほとんどのご担当者の方が、CM業界のことについては全く知らない状態でCM放送の内容を決めていかなくてはいけないと思いますので、最初はわからないことだらけなのではないでしょうか。
特に企業として初めてテレビCMをする、という場合、ターゲット層がいまいち具体的になっていない、ということがよくあります。
もしくはCM放映に関することを決めていくうちにブレてきてしまう。
しかしターゲットが具体的であるからこそ、決まっていくCMの条件がたくさんあります。
今回は広告代理店・映像制作会社の目線で、CMを制作・放映する時にターゲットを具体的にすることがいかに大切なのか、ということを今までの事例を踏まえながらご紹介していきたいと思います。
CMの尺は15秒か30秒
みなさんがテレビを見ていてよく目にしているテレビCMの長さは15秒か30秒のものがほとんどです。
本数で言えば15秒のものが30秒のものの倍くらいの本数なので、時間で考えると半々くらい、ということになります。
かなり短い秒数に感じるかもしれませんが、あまり複雑な内容のものでない限りは15秒のCMにするのが一般的です。
複雑なもの、というのは、パッと見ただけでは使い方がわからないような新しい商品だったり、丁寧に解説しないと視聴者に伝わりづらいものを指します。
それ以外のものであれば15秒が適当ですし、CMの尺が長くなればなるほど放映コストもかかりますから、初めてテレビCMをする場合は15秒がおすすめなのです。
そしてできるだけ視聴者に伝わりやすいCMを作るには、シンプルに伝えたいことは1つに絞った方が良いです。
あれもこれも情報を詰め込もうとすると、結局何が言いたいのかよくわからないCMになってしまって、見てくれた人の印象に残りません。
逆に
- テレビショッピング風のCMにしたいから60秒CMにする
- ドキュメンタリーのようなCMにしたい
といった場合は尺が長いCMでも良いと思います。
しかしそれを見るターゲット層はしっかりと決めておきましょう。
関連記事:60秒のCMをやるメリットとデメリット、注意点を解説
CMの放映時間帯
CMターゲット層が明確であれば、CMを放映する時間帯も決めやすいです。
- 仕事をしている人であれば平日の朝夜と土日の全ての時間を含むコの字、と呼ばれる取り方
- 主婦層であれば13時〜16時
- ゲームやアニメが好きな層に向けて、深夜帯で放送
などのやり方があります。
これもターゲット層が具体的でないと決めることができない部分です。
逆にターゲット層が決まっていれば、放映の条件についても決めやすいかと思います。
ちなみにテレビ局でテレビCMを放送する時に決めなくてはいけない主な条件は以下のようなものになります。
- 予算
- テレビ局(エリア)
- 放映開始日
- 放映期間
- 放映時間帯
放映エリア
テレビCMを初めて放送する、という企業さまはほとんどの場合最初から全国ではCMしません。
最初は地方の特定地域からCMする、だとか、全国でどうしてもやりたい場合はBSやCS放送を使う、など、予算を抑えて始められるところから始めることが多いです。
そしてターゲット層からエリアを決めることもまた多く、例えば「コスメにお金をかける都道府県」で見てみると
- 広島県
- 香川県
- 岐阜県
- 群馬県
というような順番になっています。
このようなデータを参考にしてテレビCM放映エリアを決めることはよくあることで、地方局であれば50万円程度から出稿できるところも多くあるので、
いくつかの都道府県で同じ期間に放送してみて、ABテストをするといったケースもあります。
関連記事:テレビCMは効果ない?しっかり検証するためにおすすめなABテスト
toBなのかtoCなのか
テレビCMをするにあたって、商品を取り扱ってくれるような業者を増やしたい、つまり販路を広げたいというような場合に、toBなのかtoCなのか、というところがいまいちブレてしまうことがあります。
もちろんtoBだとしても、エンドユーザーが一般顧客なのであれば、一般顧客をある程度意識したCMにして良いと思うのですが、
一番怖いのはここがブレてしまうことによって、どちらにも届かないCMになってしまう、ということです。
CMを放送する時は「CM放映によって何を得たいのか」ということを先に決め、そこから逆算して細かなことを決めていくと良いかもしれません。
ターゲットに関しても、CM目的からある程度絞れる部分はあると思います。
関連記事:CM放送枠の選び方!広告代理店が解説する効率的なやり方とは?
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