弊社ライズプランニングは、テレビ局出向型の番組制作会社です。
主に情報・報道番組の制作に携わっています。
今回はテレビ番組を制作する時に一番最初の行うことになる「企画」の立ち上げ方、そして企画が実際に通り、制作に着手されるまでにどれくらいの時間がかかるのか、といったことを解説してみたいと思います。
コーナーのグルメロケで制作期間は2ヶ月程度
一口にテレビ番組といっても、特番だったりバラエティだったりドラマだったり色々あるので一概には言えません。
そのため、今回は、情報番組の中のコーナーでグルメロケをやる場合について考えてみたいと思います。
想定としては以下のような番組です。
弊社では情報番組の制作に携わることが多いので、このような番組の制作に関わることが多いです。
尺としては15分前後のものですが、こういったコーナーを制作するにも全体で2ヶ月ほどかかります。
制作期間の考え方としては、企画を考え始めてから、実際に映像を納品するまで、です。

まずアイデアを企画書にまとめる
まずは頭の中で「こういう企画をやったら面白いんじゃないか?」と考えたものを企画書にまとめるところからスタートします。
ほとんどの場合、こういったものは制作会社のプロデューサーがまとめます。
良いアイデアを思いついても、それを実現するためには、その内容をシェアする必要があります。
頭の中で思い描いたものを「こんな感じでやりたくて〜」と口で説明しても、制作のイメージが具体的には伝わらないですし、
テレビ番組を制作する時は大勢の人が関わるので、関わる人全員が同じ情報を一度に共有できるように、企画書を作るということはとても大切なことなのです。
企画書を作る時に考えるのは「人に刺さる映像になるか?」ということです。
テレビ番組を制作する時はやはり制作スタッフは数字、つまり視聴率を意識します。
多くの人に見てもらえる映像にするために、どんな企画にしたら興味を持ってもらえるか、ということを常に意識しています。

リサーチする
グルメロケの企画の場合は、実際にどのお店を取材するか、という情報も企画書に盛り込む必要があります。
リサーチには色々な方法があり、もちろんネットで検索するのが早いのですが、
それ以外にも周辺に聞き込みをするために電話をかけたり、
情報として信頼できるソースを手に入れるために国会図書館を使ったりすることもあります。

企画書に書く内容
企画書にはどんなお店を取材するのかだけでなく、
- 予算
- 納品までの制作スケジュール
- 出演者
- プロデューサーやディレクターなどのスタッフ名
なども記載します。
とにかく具体的に書くことによって、こちらがどんなものを作りたいのか、ということが相手に伝わりやすくなりますので、なるべく具体的に書いていきます。
この段階では、その内容が実現可能かどうかは分かりません。
ただ、この最初に書く企画書をもとに、それが実現可能かどうか、ということをすり合わせていきますので、先方からすると実現不可能な内容になっていたとしても、一旦はこちらのアイデアを明確に伝えるために、具体的な企画書を書いてみます。
そして企画書が固まったら、放送局のプロデューサーにプレゼンをしにいきます。
そこで合意が得られたら、制作に移っていくことができます。

最初から企画が通ることは、ほぼない
一番最初に持っていった企画がそのまま通るということはほぼないと思っていいと思います。数回は差し戻しとなるでしょう。
お互いにアイデアを出しあって、テーマの修正をしたり、取材先を別のところに変えたりしながら、より良い内容になるようにブラッシュアップしていきます。
こういったすり合わせができて初めて、実際に制作作業に入っていくことができます。
この「企画」を固めるまでの期間ですが、大体平均して2週間くらいとなることが多いと思います。
全体の流れをおさらいすると、
- アイデアが思い浮かぶ
- リサーチする
- 企画書を作る
- スタッフと納品スケジュール、予算などを決めて企画書に落とし込む
- 企画書を用いてプレゼンテーション
- 何度かやりとりをしてブラッシュアップ
- 企画決定
というような流れになります。
20分にも満たないコーナーではありますが、制作には多くの時間がかかっており、たくさんの人が関わります。
テレビ業界を目指している方はぜひ、そういった目線でもテレビを見てみてください。

