胃薬のCMをする時は、どんなことを考えてCMを制作し、放送枠を決めれば良いのでしょうか?
弊社ライズアドバートはテレビCMをメインに取り扱う広告代理店です。
今回は胃薬のCMの制作と放映について、広告代理店の目線で考えてみたいと思います。
医薬品の広告は注意が必要
テレビCMを行う場合は、テレビ局側で考査と呼ばれる審査のようなものがあります。
この考査には
- 広告を出稿する企業がきちんと存在し、CMを放送しても問題のない企業かを調べる業態考査
- テレビCMの内容が視聴者に誤解を与えるようなものになっていないか、その表現について審査する表現考査
の二種類があります。
特に医薬品関係商品の場合は表現考査が厳しくなる傾向があります。
また厚生労働省が出している医療広告ガイドラインにも従う必要があり、CM制作をするのにさまざまな確認が必要となります。
そのため、CM制作をする場合は、医薬品関係のCM制作実績のある制作会社に依頼をした方が良いでしょう。
弊社では医薬品関係のCMを制作した実績が多数ございますので、お気軽にご相談ください。
通常CMの制作スケジュールは3ヶ月〜4ヶ月程度ですが、医薬品関係の場合は確認事項が多くなることが多いので、通常のスケジュールの倍は見ていただいた方が安心です。
テレビCMの制作からご相談いただく場合は、放送を検討している時期の半年程度前からご相談ください。
ちなみに表現考査というのは一度きりで落ちてしまったら放送できない、ということではありません。
考査においては「改稿依頼」という形で戻しが来ますので、それに合わせて表現を修正していくような流れになります。
もちろんそれにも時間はかかりますので、医療関連広告知識をもった制作スタッフがCM制作を担当するのが好ましいでしょう。
関連記事:医療広告ガイドラインに沿ったテレビCMを放送するための注意
消費者が胃薬を利用するシーン
【胃腸薬の利用に関するアンケート調査】という記事に、以下のような記載があります。
胃の調子が悪い時の対処法は「胃腸薬を飲む」が4割弱、「消化の良いものを食べる」「食事を控える」「医療機関に行く」「寝る」「体を休める」が各2割
胃の調子が悪い時には4割弱の人が胃薬を服用し、
その利用頻度としては月1回以上が2割弱。
利用場面としては、
- 胃もたれ
- 食べすぎ
- 胃痛
となっていました。
CM制作においては、このようなシーンを想起させるような内容にすると良いかもしれません。
実際に放送されている胃薬のCMでも、「食べすぎてしまった時」「飲みすぎてしまった時」というようなものは多いように思います。
また
- 食べすぎ
- 飲みすぎ
は男性の方が多く、
女性の場合は、
- 胃痛
- 胃もたれ
という比率が高くなっています。
どちらかというと男性をターゲットにしているテレビCMの方が多いように思いますので、
女性をターゲットにした胃薬のCMをする、というのも良いかもしれません。
関連記事:テレビCMをする時のターゲット層の決め方
消費者が購入時に重視するポイント
同記事では、胃腸薬の購入時の重視点として、
- 効能・効果(55.7%)
- 効き目のはやさ(約3割)
- 飲みやすさ(約3割)
- 価格(約3割)
が挙げられていました。
さらに、胃腸薬を選ぶにあたり参考にした情報源で
- テレビ番組・CM
- 商品パッケージの説明
- 販売店の店頭の情報
- 家族や友人の意見
というものが挙げられています。
医薬品というのは直接健康に関わるものですので、信頼できる情報源が重視されている、ということがわかります。
そういった意味でも、考査が厳しく、信頼度をあげられるテレビCMは効果が期待できるのではないでしょうか。
重視されているものの中に「効き目のはやさ」というものがありますが、「すぐに効く」というような表現は個人差がありますので難しいです。
ですが「胃の中でさっと溶ける」というような表現でうまく回避しているCMが見受けられますね。
このように、効き目がはやい、というのを別の表現に置き換えて、上手にCM表現に盛り込むのが効果的かと思います。
また飲みやすいかどうか、ということも重視されるポイントですので、
そういったところをアピールしてみても良いかもしれません。
臭いが独特で、それが不満である、という声もあります。
関連記事:医薬品のテレビCMは要注意!使ってはいけない表現などについて解説
CM放送エリア
テレビCMを放送する際、最初から全国でCMをしようとすると数千万円ほど予算が必要になってきてしまいますので、
初めてのCMであれば50万円〜数百万円程度でCMを放送することができる地域から始めてみるのがおすすめです。
胃腸薬の購入額の都道府県ランキング(平成29年)によると、胃腸薬の購入が多い都道府県は、
- 埼玉県
- 山梨県
- 富山県
- 佐賀県
- 徳島県
- 北海道
- 鹿児島県
- 和歌山県
- 奈良県
- 青森県
となっていました。
- 関東
- 関西
- 中部
の3つのエリアに関しては、複数の都道府県に放送域がまたがっている広域圏と言われる場所なので、関東で放送するなら関東全域、という形になってしまい、予算も1000万円以上はかかります。
予算を抑えるのであれば、例えば埼玉県には独立局のテレビ埼玉がありますので、こういったテレビ局を利用すれば50万円程度からCMを放送することも可能です。(制作費は別です。)
また山梨県や富山県はその県のみに放送ができるローカル局がありますので、これらの局を利用してみるのも良いでしょう。
さらに北海道は人口も多いので、テレビCMの試験的放送をするのによく選ばれる地域でもあります。
こういったところで放送をしてみて反響をみつつ、そこから徐々に放送域を拡大していくと良いでしょう。
関連記事:北海道でテレビCMをするなら予算はどれくらい?向いてる商材は?