CM・広告の仕組み PR

広告の接触回数は4回を目安に予算を組むべし

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広告を打つ時に、

「どれくらいの予算を投じれば広告効果が得られれる(あるいは、データが取れる)のかな?」

と悩まれる方は多いと思います。

この課題をもう少し細かくして考えてみると、

「同じ人に何回接触させれば効果的なんだろう?」

という問いに行き着くと思います。

接触回数の目安がわかれば、どれくらいの予算を投じれば良いのか、ということが見えてきますよね。

一般的に広告業界で言われている接触回数の目安は4回です。

広告は数を打てばいいというものでもない

「広告を打てば打つほど良いのではないのか!?」と思う方もいらっしゃると思いますが、東日本大震災の時のことを思い出してみてください。

ほとんどのテレビCMがACに差し替わり、「ぽぽぽぽーん」の歌が延々と流れている時期がありました。

えいぞーさん

あの時は広告業界も大混乱でした。

不測の事態で広告が差し替えになることはありますが、ほとんどのCMが差し替えになる、というのは前代未聞です。

「同じCMが流れてきて辛い」というクレームが多く寄せられ、ACも歌入りではないもの、音を消したものが新たに制作されました。

あまりにも同じCMが流れるというのは、視聴者にとって苦痛でしかないのです。

認知度を上げること、知ってもらうということは広告を打つ最大の理由ですが、

それがネガティブキャンペーンになってしまわないように、

あくまでポジティブに広告を受け取ってもらえるように努力しなければいけません。

「記憶に残ればいい」というものではないのです。

関連記事:うざいCMってどんなCM?コマーシャル表現を深掘り

接触回数4回の理由

実は単純接触効果(ザイオンス効果)と呼ばれる心理学用語があり、

これは接触回数が多くなるほど、興味関心が高まる、好きになる、という人間の心理現象のことを指しています。

会う頻度が高い人に好意を抱きやすくなるのと同じで、

広告もまた接触回数が多くなれば興味を持ってもらいやすくなる、ということですね。

ところが回数が多くなりすぎるとこれはネガティブな印象に変わってしまうことが多いです。

とある商品のテレビCMを放送した時に、〜4回までは接触回数に応じて商品購入率もアップしているけれど、5回目以降はほぼ変化がない…という結果が出ているものがありました。

ただ、広告は接触回数が最低でも3回はないと、記憶に残らない・覚えてもらえない、と言われています。

そのため、テレビCM業界では接触回数4回を目標に予算を組むことが多いのです。

関連記事:テレビCMにかける予算を効率よく使う方法

テレビCMでいう接触回数4回、とは?

ではテレビCMでは接触回数4回、とした時、どのような指標を使っているのかというと、

延べ視聴率(GRP)というものを使います。

テレビ局にはそれぞれ放送ができるエリアが決まっています。

例えば東京キー局だったら東京だけでなく、関東ローカルという扱いで関東全域に放送をすることができます。

それに対して北海道のテレビ局は北海道エリアでしか放送することができません。

東京キー局のように複数の都道府県に跨って放送をすることができるエリアを広域圏と言います。

関東以外には、

  • 近畿
  • 中京

の2つのエリアが広域圏となっています。

それ以外のエリアは狭域圏で、一つの都道府県に放送エリアも対応している形ですね。

広域圏ってなに?CMをする時に知っておきたいテレビ局の放送地域についてテレビCMを検討されている企業の方は、「どの地域でテレビCMの放送をしたらいいのか」ということに頭を悩ませると思います。 ...

そして、放送をすることができるエリアで100%の視聴率が取れれば、これは「そのエリアにおいて全員が1回接触した」とカウントすることができます。(もちろん誤差はありますので、おおよその考え方です)

例えば視聴率10%のテレビ番組で1回テレビCMを放送したら視聴率10%、

同じ条件で2回テレビCMを放送したら延べ視聴率は20%(20GRP)、

3回放送したら延べ視聴率は30%(30GRP)、

このように、視聴率をどんどん加算していくのが延べ視聴率(GRP)です。

つまりこのように計算していくと、接触回数4回というのは延べ視聴率400%(400GRP)ということになります。

まさにテレビ業界ではよく「400GRP」を目安に予算を組む、ということが多いです。

関連記事:GRP(延べ視聴率)とCMの関係

放送期間を考えることも大切

テレビCMの場合は400GRPが目標値であるというお話をしましたが、

最初からドンと400GRPを目指すわけではありません。(もちろんそういうケースもありますが)

多くの場合は最初は100GRP分、2週間で投下してみよう、とか

2ヶ月〜半年かけて400GRPを達成しよう、とか

色々な戦略があります。

どのような商材なのか、どんな風に視聴者に認知させていきたいのか、ということによっても取る戦略が変わってきますので、

そのあたりはぜひ広告代理店と相談しながら取り組んでみていただければと思います。

関連記事:広告代理店に任せられる内容って?スポンサー企業が考えることは?

ABOUT ME
長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。

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