CM・広告の仕組み PR

テレビCMは個人が放送することもできるの?

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弊社ライズアドバートはテレビCMをメインに取り扱う広告代理店です。

たまに、

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個人でもテレビCMを放送することはできるのでしょうか?

というお問い合わせをいただくことがあります。

結論から言うと、個人ではテレビCMを放送することはできません。

テレビCMはバラエティに富んだものに見えていると思いますが、実はその裏にはしっかりと細かいルールがあって、それに則ったものしか放送できないようになっています。

CM枠は広告代理店のみ獲得できる

まずテレビCM枠というのはテレビ局が広告代理店に対して販売しているものになります。

テレビというのはマスメディアの一つであり、テレビの使命は「正確な情報を迅速に伝えること」です。

そのため、テレビ局は直接企業とやりとりをせず、必ず広告代理店を通してCM枠を販売するようにしています。

直接企業とやりとりするようになると、公平公正な情報発信ができなくなる可能性があるため、このような構造になっているんですね。

つまり「CMを放送したい!」と思った時に問い合わせる先はテレビ局ではなく、広告代理店なのです。

広告代理店は広告のプロです。

企業さまのPRしたいもの、ターゲット層に合わせて、どんなCM内容にしたらいいか、どんな放送条件にしたらターゲットにリーチしやすくなるか、といったことを考えて、広告プランを練っていきます。

そして企業さまからのご依頼を受けて、広告代理店がテレビ局から放送枠を購入し、企業さまにご提供します。

広告代理店においても個人のお客様のご依頼は承っておらず、CMを出稿する場合は必ず法人である必要があります。

関連記事:広告代理店ってどんなことをしている会社?テレビ局と制作会社の関係は?

CM考査

テレビCMには考査といって、CMを放送するための審査のようなものが事前にあります。

この考査は主に、

  • きちんとした企業であるかどうかを調べる業態考査
  • CMを視聴する視聴者に誤解を与える表現などが含まれていないかを調べる表現考査

という2つの考査があります。

業態考査では、きちんと実在する企業かどうか。

法的な問題を抱えていたり、反社会的勢力との繋がりなどがないか、といったところが調べられます。

テレビ局内においてそれぞれ審査基準があり、それが公開されているわけではないので、一概には言えないのですが、たとえば以下のような企業は業態考査が通らない可能性があります。

  • 国内に住所や窓口がない企業
  • 宗教・ギャンブルなど公序良俗に反すると判断される企業
  • 探偵業、興信所などの私的な秘密調査を業とする企業
  • 占いなど科学を否定する企業
テレビCMをするにあたって業態考査でNGとなってしまう企業とは?テレビCMを放送する時、テレビ局で考査という審査のようなものを受ける必要があります。 この考査には、 テレビCMの表現に...

また、表現考査では主に放送基準に沿った内容になっているかどうか、といったところが見られます。

放送基準では以下のようなことが定められています。

日本民間放送連盟 放送基準

前文
放送基準の運用に関する注記事項
1章 人  権
2章 法と政治
3章 児童および青少年への配慮
4章 家庭と社会
5章 教育・教養の向上
6章 報道の責任
7章 宗  教
8章 表現上の配慮
9章 暴力表現
10章 犯罪表現
11章 性に関する表現
12章 視聴者の参加と懸賞・景品の取り扱い
13章 広告の責任
14章 広告の取り扱い
15章 広告の表現
16章 医療・医薬品・化粧品などの広告
17章 金融・不動産の広告
18章 広告の時間基準
(付)放送音楽などの取り扱い内規
(付)児童向けコマーシャルに関する留意事項

日本民間放送連盟より

たとえば、

  • 身障者やジェンダーについて差別的表現があるCM
  • 虚偽、誇大表現
  • 根拠のない最大級表現

といったものは規制対象となります。

ただし、規制に引っかかったものはCMできないということではなく、「改稿依頼」という形で返却されます。

なのでCM制作スタッフと進捗を共有しながら、テレビ局に映像を提出し、改稿依頼がきたら修正をしていく、という手順になります。

修正を繰り返し、テレビ局の表現考査が通れば、晴れてCMを放送することができます。

関連記事:CM表現で配慮しなくてはいけないことを解説

どうしてテレビCMにルールがあるのか

こうして見てみると、テレビCMにもかなり細かくルールが作られていることが分かりますね。

どうしてこんなにルールがあるのか。

それは「テレビ」というメディアの信頼を落とさないため。

あくまで、「信頼できる情報を正確に迅速に届ける」ということがテレビメディアの使命なのです。

インターネットの台頭により、情報がよりスピーディーに伝わりやすい世の中になりましたが、

「正確な情報を得る」というのが逆に難しくなったようにも思います。

そんな中で、「テレビから流れている情報なら大丈夫だろう」と思っていただけるように、テレビも努力をし続けているのです。

関連記事:テレビCM制作を初めてする時に決めておくべきこと

ABOUT ME
長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。

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