テレビ、というと娯楽、というイメージが強い人も多いかもしれません。
ドラマやバラエティなど、見ていて楽しくなるテレビ番組はたくさんありますよね。
しかしテレビが果たす社会的役割としてもっとも重要なのはやはり「ニュースを伝える」ということだと思います。
テレビの役割
日本の国民には「知る権利」が保証されており、
また報道機関側には報道の自由が「表現の自由」の中で保証されています。
昔はニュースと言えば、人が口で伝えたり、活版印刷ができるようになって新聞で知るものだったので
今のように事件や事故があってからすぐにそのニュースを知ることはできませんでした。
新聞も事件が発生してから記者がそれを記事にして、それを新聞の形にして大量に印刷して配る、というところまでしないと内容が伝わらなかったので
大きなタイムラグがあったんですね。
それがラジオ放送となり、「放送」という概念が生まれ、そこからテレビ放送が派生し、ニュースは事件や事故が起こってからすぐに知ることができるものへと変わりました。
災害時などは情報があるかどうかがその人の生死に関わってくることもあります。
ニュースを速く、正確に伝える、というのはテレビの役割としてとても重要なことです。
ニュース専門の放送局がある
ニュースはいろいろなジャンルのテレビ番組の間に挟まっているもの、という認識があるかもしれませんが
実はニュース専門の放送局があることをご存知でしょうか。
ニュース専門ですから24時間ニュースを流している専門の放送局、ということですが、
これは1980年にアメリカのニュース専門放送局「CNN」が始めたのがきっかけでした。
日本でニュース専門の放送局が始まったのはそれから約20年ほどあとのことなので、結構最近です。
他の国でもニュース専門の放送局があって、現在は先進国のほとんどがニュース専門放送局を持っています。
日本では
- 日テレNEWS24(日本テレビ)
- TBSニュースバード(TBSテレビ)
- 日経CNBC(日本経済新聞社、CNBC-ASIA)
- テレ朝チャンネル2(テレビ朝日)
- CNNj
- BBCワールド
などのニュース専門放送局があります。
一般的なキー局などのチャンネルだと、バラエティやドラマなど様々な種類の番組があるので
ニュースの時間は短く、どうしても国内のニュースがメインになりがちです。
しかし、ニュース専門放送局ではニュースを余すところなく伝えているので、国際的なニュースも非常に広く扱っており、
世界情勢を勉強したいのであれば特に、ニュース専門放送局を見てみるのはおすすめです。
ニュースの種類
ニュースは基本的にその日に伝えるべきニュースを準備した上で伝えていますが、
たまに速報として、入ってくるニュースがあります。
重大な事件や事故が起こった時に、他のニュースの放送予定を変更して、割り込みで放送されるニュースですね。
これを「ブレイキング・ニュース」と言います。
さらにそのブレイキング・ニュースが飛び込んできてから、時間が経つにつれて、そのニュースの詳細がわかってきます。
それを続報として伝えるのですが、そのニュースを「アップデート・ニュース」と呼びます。
ニュースにも種類があるんですね。
関連記事:人気ニュース番組のディレクターに実際のテレビの仕事についてインタビュー
ニュースと他の番組の違い
番組制作の現場で見ると、ニュースは他のジャンルの番組とは大きく違うものです。
まず、情報や報道番組は帯番組(複数曜日で同じ時間帯に放送している番組)が多く、生放送が多いので
何ヶ月も前から作っておいておく、ということができません。
実は完パケ番組(収録ものの番組)の場合は、数ヶ月かけて一つの番組を作ることもあります。
入念な取材があったり、ロケがあったりするともっと時間がかかることもあります。
それに対してニュースというのは「どれだけ速く正確に伝えることができるか」ということが大切なので
そもそも番組の作り方が他のテレビ番組とは全然違うんですね。
現場は確かに時間との戦いですし、スピード感が命ですから慌ただしく、緊張感がある場が多いですが、
逆を言えば、放送頻度が高く、生放送が終わってしまえば仕事が残らないので、意外と他の制作現場に比べるとスケジュールの都合がつきやすい現場だとも言えます。
番組ジャンルが違えば、それを作る現場も大きく違ってくるものなんですね。
関連記事:報道番組の制作はどんな仕事?他のジャンルとどう違う?
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では今日はこのあたりで。