昨今、企業の採用担当者を悩ませているオヤカク。
新卒採用において、「親が就職先に反対している」という理由で学生が内定を辞退するケースが増えており、内定時に「親御さんが内定を承諾することに賛成してくれていますか?」と確認することを「オヤカク(親確)」と言うようになりました。
最近突然出てきた言葉で、私もつい先日知ったばかりの言葉なのですが、確かに最近は内定辞退の理由が「親の反対」ということは多くなってきています。
弊社ライズプランニング[広告部]はテレビCMをメインに取り扱う広告代理店ですが、
最近はこのオヤカク対策にもテレビCMが使われるようになりました。
今回はオヤカク対策としてのテレビCMについて、解説してみたいと思います。
オヤカクが必要になってきた背景
就活生本人に入社する意思があっても、親が企業内定にNGを出す、というケースが増えてきました。
たとえば以下のようなトラブルが発生しています。
- 入社後に、勤務時間や勤務形態について、親がクレームを入れてくる
- 内定後に学生が親に一人暮らしを認めてもらえなかった
- 親から「知らない会社だ」と言われ、入社を認められなかった
- 退職の申し出が本人からではなく親から入り、退職の手続きも全て親が行った
- 内定後に親から倒産の心配はないか、問い合わせの電話が入った
最近では少子化も加速しており、ネットでいくらでも情報が得られるというのも手伝って、親が就職先に対して関心が高い傾向にあると言えます。
企業が人を採用するのが難しくなってきている時代、これからは学生だけでなく、その親のことも考えた採用の仕方を考えなくてはいけません。
オヤカク対策のためのテレビCM
最近このオヤカク対策のためにテレビCMを放送する企業がとても増えています。
テレビCMは「自社の商品やサービスを紹介するもの」という認識の方も多いかもしれませんが、企業が採用目的でCMをするケースもあり、
テレビCMは広く多くの人に見てもらうことができる広告手法の一つですので、オヤカク対策にもなる、というわけです。
特にテレビCMを放送することで、
- テレビCMを放送することができるような企業ならちゃんとしていそうだ
- テレビで見た・聞いたことがある企業だ
と親御さんに思ってもらうことができれば、親御さんから内定のNGが出ることも少なくなるでしょう。
広く企業名を知ってもらう、企業としての信頼度を高める、というためにテレビCMは有効な手段なのです。
テレビCMはどの企業でも簡単に放送できる、というものではありません。
個人はもちろんCMを放送することもできません。
CMを放送する時は、
- その企業がテレビCMを放送しても問題ない、きちんとした企業かどうかということを見極める業態考査
- CM内容に視聴者に誤解を与える表現などが使われていないかを調べる表現考査
という2つの考査(テレビ局側での審査)がなされます。
この2つの審査をきちんと通過したテレビCMでないと、CMとして放送されないようになっているのです。
これがテレビというメディアが信頼されるためにやっていることなんですね。
関連記事:テレビCMの効果には「信頼」もある
どれくらいの予算が必要なのか
テレビCMを放送するのに必要な予算は、
- テレビCM制作費
- テレビCM放映費
の2つの予算です。
CM制作費の方は、新規で撮影をする場合は最低100万円程度かかると思っておいた方が良いです。
そこにタレントさんのキャスティング費用がかかりますので、有名タレントを起用する場合は、そこにプラスで数百万円〜数千万円といった費用がかかる場合があります。
ですが、採用CMの場合は企業の中の様子が伝わった方がイメージもわきやすいので、社長さまや社員さまが出演される、などすることが多く、この場合は費用を抑えることができます。
また、既にお持ちの画像素材などをご共有いただき、それに音楽やナレーションなどをつけてスライドショーのようなCMにすることもでき、
この場合は新規撮影が必要ありませんので、30万円程度〜CM制作を行うことも可能です。
CM放映費はピンキリですが、
- 関東エリア…2000万円〜
- 関西エリア…1000万円〜
- 中京エリア…500万円〜
- その他地方エリア…50万円〜
といった目安になります。
採用対象となるエリアで検討されると良いかなと思います。
関連記事:全国でCMをやる場合、料金はいくらくらいかかるのか
予算がない場合は1本だけ放送するという方法も
「あまり予算をかけられない」ということでしたら、
テレビCMとして放送するのは1本だけにする、というやり方も可能です。
放送するのにどうしてもCM制作費はかかってしまいますが、
CMを1本から放送することも可能です。
関東キー局でも数十万円で1本CMを放送するということが可能ですし、地方局や独立局であれば1本数万円で放送可能です。
それができれば、「テレビCM放送実績」として公式HPなどにCM映像を掲載することができます。
CMそのものを見てもらうことができなかったとしても、公式HPを見て、「テレビCMを放送しました!」という文言と一緒に映像が掲載されていれば、それだけでも高い効果を見込むことができます。
予算をそんなにかけることができない、という場合はぜひ、そういった方法もご利用いただければと思います。
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