テレビ業界の裏話

ポストプロダクションとは?どんな仕事をしてるの?

放送業界や映像制作業界では、最後の総仕上げをする作業のことを『ポストプロダクション』といいます。今回はポストプロダクションについて解説します。

 

『ポストプロダクション』の『ポスト』って?

 

『ポスト』と聞くと、さまざまなイメージが湧いてきますよね。

一般的なのは、『郵便ポスト』の『ポスト』。投函するという意味があります。

投稿するという意味もあります。ブログやSNSに記事や写真を掲載することを、ポストっていいます。

重要な地位や役職のことを「彼は重要なポストに就いた」なんて使ったりします。

でも、最近よく聞くのは「ポストコロナ」という使い方。意味は「コロナ以後」という意味です。

ポストプロダクションの『ポスト』は、この「〜以後」という意味で使われています。つまり、プロダクション以後の作業という意味あいです。

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プロダクションって、どんな作業を指す?

 

では、プロダクションってどういう意味でしょうか。

プロダクションとは「制作」「製造」「生産」など、生み出すという意味があります。

映画、放送、出版などメディアに関わる制作をする会社そのものを指したり、芸能人やタレントを有する会社にも使っていたりします。

 

老舗の制作会社やタレント事務所は、社名にプロダクションと盛り込んでいる社名もあります。

メディア業界では、プロダクションは「制作するところ、または、制作する作業・工程」を指します。

プロダクションとポストプロダクションという言葉があるのは、制作会社がする作業・工程と、ポストプロダクションがする作業・工程が線引きされているということです。

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「プロダクション以前」を指す言葉はある?

 

ちなみに、プロダクション以前を指す言葉は、「プレプロダクション」という言葉がありますが、テレビ業界ではあまり使われません。

意味は、制作前の作業・工程にあたります。

プレプロダクション・プロダクション・ポストプロダクションは、映画の世界で使われていた言葉がベースになっていると思います。

プレプロダクションは、企画や脚本、セットなどの見取り図、衣装のデザインなど、頭のなかで描いたイメージを紙に書き起こす作業です。

プロデューサーと作家、プロデューサーと脚本家、プロデューサーとデザイナーが頭をつきつけながら、アイデアを練ったり、監督は誰がいいか、技術はどこを使おうか、タレントや俳優はどうしようか、とイメージをふくらませたり、手配したり、予算を割り振ったり、スケジュールを作成したりします。

と同時に、スポンサーを集めたり、企画をテレビ局へプレゼンしに行ったりする工程です。

プレプロダクションを指す会社はほとんどありません。企画を立ち上げる作家やプロデューサーは、放送作家の事務所や制作会社に所属しているケースが多いためです。制作会社(プロダクション)にプレプロダクションが含まれています。

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なぜ、ポストプロダクションは別で独立しているのか?

 

ポストプロダクションは、制作以後の作業をする工程であり、その場所を指します。略してポスプロともいいます。

一番最後の映像編集や音編集をする総仕上げのスタジオのことです。

 

例えば「この番組のポスプロってどこだっけ?」といった使い方をします。

この場合のポスプロは、ポストプロダクションの作業をする会社(スタジオ)はなんていう会社だっけ?という意味です。

 

ポストプロダクションは、一番最後の映像と音の編集作業をするところです。

なぜ、制作をするプロダクションと切り離されているのか、というと、映像や音の最終編集をするスタジオは、設備がとても高額なのです。

精密機械を使って作業しますので、温度や湿度が一定に保たれており、音編集のスタジオは、小さな音や振動が入らないよう防音になっています。

それに、このポストプロダクションでの作業時間は、映像編集で1日から2日程度、音楽やナレーションを入れる作業も数時間から2日程度、と短いのです。

高度で専門的な作業ができるかわりに、日数は少ないというわけですね。

 

ポストプロダクションを持っているプロダクションはごくわずか。プロデューサーは、制作スケジュールを作成するときにポストプロダクションを手配したり、予約したり、予算を割り振ったりします。

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ポストプロダクションではどんな仕事をしている?

 

ポストプロダクションでの仕事は、映像編集か、音の編集かのどちらかを専門にします。

映像であれば、映像加工をしたりテロップを入れたり、あるいはテロップの配色をアレンジしたり、という仕事ですし、音の場合はナレーションを録音したり、音の調整をします。

テレビ番組には様々な音が入っています。

ナレーションや、登場人物のしゃべり、喋っていると同時に背景に流れている店や町の音(ノイズ)、効果音としての音楽やサウンドエフェクト、例えば、テロップが派手に出てくるときは、シャキーンという音がのったり、シズル感を出すために、肉が焼けるジュ―という音を際立たせたりします。

いくつも重なっている音をそれぞれ調整していくのが音の編集者を指すミキサーの仕事です。

効果音としての音楽やサウンドエフェクトを用意するのは、音楽効果、略して音効さんという専門のお仕事になります。

 

ポストプロダクションで働くには、専門学校や一般教養の大学を出て就職して、アシスタントをしながら仕事を覚えていく、ということが一般的です。専門的な知識がなくても、募集している会社があります。

どちらも機械の複雑な操作を覚えなくてはならないので、そういう操作が好き、集中できる、という人が求められています。

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