CM・広告の仕組み

新人ADが知りたい!テレビ制作の動画編集時に使われる専門用語について解説します。

新人ADさんが困ること、

それは、指示されても言葉がわからず、どこに行って何をすればいいか判断できない!ということです。

 

先輩に聞こうにも聞きづらい状況のときもあります。

しかし先輩たちにとってその専門用語は日常用語。

 

日々使っている言葉なので後輩に教える必要があると気づかないのです。

数年前は先輩たちも戸惑ったはずなんですけどね。

 

テレビ制作はオンエアまで作業工程がたくさんあるのですが、今回は撮影したあとの「編集」で使われる専門用語について解説します。

 

デジタイズ

 

撮影するときの収録メディアは今、XD-CAMSDカードが主流です。

編集はパソコンでしますが、編集するパソコン機材に映像を取りこむ必要があります。

その作業を「デジタイズ」といいます。

 

収録してきた映像は「素材」といいます。

先輩から、「この素材デジタイズしといて」と言われたら、

「収録メディアをパソコンで編集できるように準備しておいて」

という意味です。

 

他から映像や画像を借りる場合、SDカード以外のメディアやデータでもらう場合もあります。

そういうときは変換させる必要があるかもしれません。

 

画像だと使用するパソコンに合う拡張子でないかもしれません。

教えてもらったのにできなかった場合、その可能性があります。

できなかったら先輩に聞いて教えてもらいましょう。

 

ディレクターが編集作業するパソコンに使用する映像素材、画像素材を編集できる状態にしておくのが「デジタイズ」です。

 

オフライン(仮編集)

 

ディレクターが編集することをオフライン(仮編集)といいます。

撮影してきた映像は放送されている時間の10倍から100倍もの時間分の映像があります。

1時間番組なら10時間以上、ドキュメンタリー番組だと100時間分くらいあったりします。

 

それを企画のテーマに沿ってそぎ落としていかなければなりません。

編集は落とす作業、削る作業ともいえます。

関連記事:番組制作の編集ってどんなことをするの?働き方は?

 

スクリプト

 

このシーンのスクリプトをとっておいて!と指示されたら「そのシーンの何分何秒に誰が何をしているか。誰が何を話しているのか?を書き出す作業」を指します。

 

インタビューのシーンなど、喋っている内容を全部書き出すこともあります。

インタビューの場合は「書き起こし」と言うときもあります。

 

放送で使われているインタビューはほんの一言ですが、その大事な一言を聞き出すために質問を変えて何度も問いかけて聞いています。

 

また、相手が話しやすいことから聞いて徐々に核心に寄せていくなど、無駄ともいえる質問をすることも。

インタビューの書き起こしだけで、丸一日かかることもあります。

関連記事:【テレビ】インタビュー動画の撮影の仕方

 

 

民放での番組の放送時間にはCMがあります。

CMの時間は番組によって決められています。

何回入れるかという回数も決まっているんですね。

 

CMのほかにも次週の予告を入れたり、番組宣伝が入ったり、提供スーパーを入れることもあります。

そうした番組とは別の映像が入るとき、その時間分を、放送時間分から差し引いた時間が番組本編の時間になります。

その番組本編の時間のことを「尺」といいます。

1時間番組であれば、42分くらい。

尺が伸びた!尺が足りない!といった使い方をします。

 

プレビュー

 

何十時間も撮影してきた映像が尺に近づいて、構成に沿ってシーンを並べたら、プロデューサーや構成作家と一緒にオフラインの映像をみます。

それをプレビューといいます。

「試写」と言うこともあります。

 

撮影も編集もディレクターが行うと思い入れたっぷりになってしまい、ディレクター主観の映像になってしまいます。

ディレクターがどっぷりはまっている映像が客観的にみたときに、

  • テーマに合っているのか?
  • 初めて見て理解できるのか?
  • 面白いのか?
  • 内容についていけるのか?

を判断してもらいます。

 

プロデューサーや作家から指摘やアドバイスをもらって、シーンやカットを入れ替えたり、構成を直したり、映像を削ったり足したりします。

 

プレビューして直しをする作業を2回3回繰り返しながら、尺ぴったりにしていきます。

 

白素材

 

編集して尺ぴったりにした映像を「白素材」といいます。

「白」とだけ言うところもありますし、局によっては「クリーン」と呼ぶところもあります。

 

「白」というのは映像処理がなにも入ってない、という意味です。

「素材」とうのは、最初に「撮影してきた映像のこと」と書きましたが、尺になった映像についても、「素材」という言葉を使います。

 

白をスタートにして本格編集が始まりますので編集の大元の素材ということです。

 

この白素材が完成したらディレクターは少しほっとします。

しかしまだまだ作業は終わりません。

関連記事:ディレクター自身が編集作業をすることもある、番組制作の現場。

 

V-V(本編集)

 

ここからの作業は、専門の作業場(ポストプロダクション、編集スタジオ)で専門のスタッフ(エディター)が行っていきます。

V-Vは「ブイブイ」と読みます。

「本編集」とか「本編」という場合もあります。

 

ディレクターが繋いだ白素材をベースにして色調整をしたり、画角を揃えて映像を整えていきます。

カットとカットの繋ぎにエフェクトをかけたり、派手に加工したりします。

これで白素材の完成です。

 

テロップ

 

テロップは文字情報のこと。テキストです。

番組のテイストにあった字体を選び、読みやすい大きさで出していきます。

テロップに色や縁取り(エッジといいます)をつけたり、出し方を工夫します。

関連記事:テレビのテロップって何?どうやって作られてるの?

 

サイドスーパー

 

サイドともいいます。

右上に出ている場合が多いです。

 

最初から見ていない視聴者にも、いまどんな内容をやっているのかが分かる表示です。

番組名や、今まさに放送している内容の要約などが書かれていますね。

 

ワイプ

 

スタジオとVTRで構成されている番組の場合、VTR中にもスタジオにいる出演者がどんな表情で見ているのか、

小さな窓のような枠で映し出します。

 

画面の四隅のどこかにある小窓が「ワイプ」です。

関連記事:バラエティ番組のADに、仕事内容とオンエアまでのスケジュールについて聞いてみた

 

完パケ

 

完パケは、テロップが入って音楽やナレーションも入った状態の完成した映像のことです。

白素から完パケまで工程があります。

テロップが入っているもの、テロップとサイドスーパーが入っているもの、テロップとサイドスーパーとワイプが入っているもの、など。

 

白素以降、完パケ未満の映像は、「黒」とか「ダーティー」と呼ぶことがあります。

関連記事:完パケってどういう意味?どうやって制作するの?

 

クレジット

 

本編の映像が始まる前に、「番組名や放送日、制作した会社、白素材なのか完パケなのか」を文字で入れておきます。

この文字情報がクレジットです。

 

納品メディアのパッケージにもクレジットの情報と同じ内容が書かれた紙を入れておきます。

白素材が完成してから、まだまだ複数の工程があります。

白素材→テロップ入り→MA済み。

 

それぞれ納品メディアと同じ形で残しておきます。

どれが途中段階でどれが完成品かが一目でわからないと放送事故につながります。

 

慌てていたり疲れていると、外側のパッケージと内容を取り違えてしまうことがあります。

本編映像が始まる前にクレジットをいれておくと、万が一中身を取り違えてしまっても放送間際に気づくことができるのです。

 

捨てカット

 

「捨て」とも言います。

捨てカットは、本編のラストカットから5秒から10秒間ほどの映像のことを指します。

実際には放送されないことがほとんどですが、アクシデントがあって尺が伸びた時に使われることがあります。

 

スタッフロール(エンドロール)

 

スタッフロールは番組の最後に流れる、関わったスタッフの一覧です。

ここに名前が載ることで達成感や充実感を感じます。

 

朝やお昼に放送している情報ワイド番組やゴールデンタイムに放送しているバラエティ番組だと、スタッフロールが長くて読み切れない、ということがあります。

関わっている人員は多い番組だと100名くらいいます。

関連記事:テレビのエンディングロールって何が書いてあるの?

 

今回は編集のときに使われる用語を解説しました。

何を指す言葉か分かるだけでも、気持ちに余裕ができますよね。

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テレビ制作歴25年。テレビの業界の内側と、テレビ番組の裏側をわかりやすく発信していきます。

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