CM・広告の仕組み

テレビ局と広告代理店の関係と、それぞれの役割は

これから就職について考える学生のみなさんのなかに、

「テレビ番組を作りたいからテレビ局で働きたい。」

「CMをつくったり、広告を作りたいから広告代理店に入りたい」と目標を立てている方もいるかと思います。

 

実際には、テレビ番組を作るのは、テレビ局の仕事のなかでほんのわずか。

広告代理店でCMや広告を作っている部署は、ごく一部です。

 

クリエイティブな仕事は、外部や関連会社の会社が制作しているので、もし、具体的に「こんな番組、あんなCM」と理想とする作品があるなら、その作品をどこが制作しているのかを調べて、そこへアプローチすることをお勧めします。

 

では、テレビ局や広告代理店はどんな仕事をしているのか、今回はそのお話しをします。

 

テレビ局と広告代理店は深い関係がある

 

テレビ番組の制作費はどこから供出されているか、というと、CM出稿料からです。

民放の番組では、必ずCMが入っています。

週間のCM総量は、総放送時間の18%以内、など、ルールが定められています。

 

CMを出しているのは、もちろん、そのCMの企業ですが、企業が直接、テレビ局のCM放送枠を購入することはできません。

その取次をしているのが、広告代理店なのです。

つまり

  1. テレビにCMを出したい企業(スポンサー)
  2. 広告代理店
  3. テレビ局
  4. 視聴者(消費者)

という流れになります。

企業がどんなにいい商品を作っても、いいサービスが提供できるシステムを作っても、それを消費者に知ってもらわなくては、購入したり使ってくれたりしません。

消費者に広く知ってもらうために、たくさんの人が見ている媒体を使って、「こんな商品(サービス)ができました!」「こんなところが新しくなりました!」とお知らせするのです。

関連記事:テレビCMのルール!広告主が知っておきたい基礎知識

 

広告代理店の役割

 

広告代理店は、広告を出す場所(メディア)であるテレビ局の放送枠を、企業に代わって購入しているのです。

「テレビCMの放送枠は高額ですから、企業はできるだけ効果が高く、効率よく出したい。」

「広告したい商品やサービスを欲している視聴者に見てもらいたい。」

と考えています。

 

広告代理店は、広告をみてほしい視聴者層は、どの局の何曜日の何時くらいに見ているのかとか、どの番組を見ているのか、を分析をして、効率よく流すプランを立てます。

視聴率の高い番組だけに放送すると、費用がかかりますから、視聴率が高い番組と低い番組を取り混ぜて、プランニングしていくのです。

視聴率が低いとはいえ、広告を見てほしい視聴者がいれば、費用対効果が高いのです。

 

そして、たいていの企業は、CMの映像は持っていませんので、CMの映像も作ってほしいと広告代理店に依頼します。

企業がテレビCMを流したい!と思ったときに、CMの放送枠を買うことと、CMの映像を制作することが必要なのです。

その両方を請け負っているのが、広告代理店で、CMの制作は、広告代理店あるいは、企業自らがCM制作会社に発注をして作ってもらいます。

 

広告に関しては広告代理店はプロなので、どのメディアを使うと有効なのかを考え、そしてそのメディアに合う制作物をそれぞれが得意な制作会社やクリエイターを使って制作し、放送したり配信したりする。というのが広告代理店の役割です。

関連記事:テレビCMを扱う広告代理店には何を依頼できるのか?

 

広告代理店の始まり

 

広告代理店の始まりは、明治時代のこと。

その当時、すでに、多くの人が見ているメディアが登場していました。

 

それは『新聞』です。

新聞は巨大メディアで、そこに何かを載せると、国民に広く情報を知れ渡らせることができたのです。

最初は広告代理店ではなく、広告取次店と呼ばれていました。

 

その後、ラジオへ、そしてテレビへと、メディアが多様化されていき、あらゆるメディアに精通している会社と、特定のメディアを得意とする会社など、代理店も多様化していきます。

関連記事:CMの広告代理店と制作会社の違い、どちらに何を頼むのか

 

テレビ以外のメディア

 

今回はテレビ局との関係で説明していますが、広告を出すメディアはテレビ以外に、ラジオ・新聞・雑誌・ネットがあります。

それだけではなく、町なかにもたくさんメディアがあります。

 

例えば、地下鉄や駅の中にあるサイネージ。無料で置いてあるフリーペーパー。バスの中や電車内で貼ってある紙の広告。

駅の通路や階段の壁に貼ってあるポスター、マンションやビルの屋上の巨大な看板もそうですし、新宿アルタの巨大なモニターや、渋谷駅前の交差点に面したビルにはたくさんモニターがありますよね。

それもメディアです。

 

飛行機や新幹線の座席に置いてある機内雑誌や座席のシートカバー、電車のつり革の部分も、広告になっていたりします。

それもメディアです。

 

レストランやファミレスのトイレにも、採用のポスターや姉妹店のポスターが貼ってありますが、それもメディアと言えます。

人が集まるところには、必ず、メディアがあり広告があります。

 

もし、これを読んでいる方が大学生なら、大学の生協にあるコピー機。町なかのコピー機なら1枚10円ですが、無料でできたり、5円と格安だったりしませんでしたか?それは裏面に広告が出ていたため、スポンサーがついていたんですね。

ほかにも学食や校内に設置されているモニターに企業や地域情報のお知らせが流れていませんでしたか?それも全て、代理店を通じて企業から消費者へのお知らせだったのです。

 

広告代理店は、広告を出したい企業に対して、どのメディアにどんな内容のCMをどう流していくのが効果的かを提案して実行するところなのです。

関連記事:【テレビCM】中小の広告代理店だからこそできること

 

テレビ局の役割

 

テレビ局は、企業が広告を出したくなるような魅力的な番組を提供していくことがその役割になるのです。

では、番組を制作することがテレビ局の仕事では、と思われることでしょう。

テレビ局の花形の部署は「編成局」と呼ばれている部署になりますが、ここは、どの時間帯にどんな人たちがテレビを見ているのかを分析し、どんな番組を提供すれば、誰が出ていれば今よりも見てくれるのだろうか、と考える部署です。

 

常に3か月先、4ヵ月先を見据えて、そのころは世の中の状況はどうなっていて、視聴者はどんな番組を見たいだろうか、と考えて企画の方向性を決めていきます。

そして、制作会社と共同して制作をしますが、企画の方向や出演者、構成を決めたら、細かい部分の作りこみは制作会社の出番となります。

 

そして、それらの番組のどのタイミングでCMを入れるのか、を綿密に計画します。

CMの間にチャンネルを離れられないように、期待をもってその局を見続けてもらえるように、工夫をしています。CM前のおおげさなキャッチが非難されることがありますが、視聴者の期待を高める方法の一つです。

 

テレビ局に、CMを出すには、ハードルがいくつもあります。

考査と呼ばれる企業やCMの審査を受けなくてはなりません。

その審査について精通していることが広告代理店には求められています。

そして、テレビ局は、視聴者が安心してみてくれる魅力的な番組を提供しつづけなくてはならないのです。

関連記事:広告を出す時に注意したい、考査について

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テレビ制作歴25年。テレビの業界の内側と、テレビ番組の裏側をわかりやすく発信していきます。

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