弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社です。
主に情報・報道番組の制作に携わっています。
今回は、情報・報道番組の制作時に行う取材について。
さまざまな取材現場がありますが、現場によって考えることは異なります。
取材時にADが考えなくてはいけないことなどについてまとめてみました。
これからテレビ業界に就職する!という方にはぜひ読んでいただきたい内容です!
グルメロケ
情報番組などで一番機会が多いのはグルメロケではないでしょうか。
グルメロケに同行する際の心構えなどについては、別の記事にまとめてありますので、ぜひそちらをご覧ください。
ほとんどの場合は、ランチタイムから夜の営業までのお店のクローズ時間で取材をさせていただくことが多いですが、
演出的に、取材ではランチタイムの行列、満席の店内を撮影したい、という時があります。
そういった場合は、事前にお店に説明し、行列のできる時間帯前にお店に到着しておきます。
満席の店内の様子を固定カメラで撮りたい場合は、開店前に伺いカメラをセッティングさせてもらうこともあります。
グルメロケ、お店紹介は色んな局、色々な番組で長年放送されてきた「企画」です。
そのため「ただ紹介するお店選び」ではなく、『お店、店長のこだわり』や、『そのお店で食べることのお得感』、『そのお店でしか得られない満足感』をリサーチや取材で見つけられないとVTRの売りが作れません。
例えば、
- 「百年注ぎ足されてきた秘伝のタレ」
- 「家族が家庭菜園で作った野菜だけを使ったサラダバー」
- 「その日の気温、湿度によって配合を調整した手打ち麺」
- 「注文を受けてから必要な分だけすりおろしたパン粉を使った揚げ物」
- 「その日の朝、自ら市場で選んだものしか使わない日替わりのお任せメニュー」
- 「人気繁盛店が新メニューに挑戦」
- 「●●大会優勝シェフが腕を振るった一品」
- 「大盛りメニュー」
などなど…
色々と要素は考えられます。
そこを掘り下げて取材・撮影することでお店の個性が生まれます。
事件・事故などの突発取材
事前に細かい時間を設定することは難しいため、スケジュールをまとめることが出来ません。現地に到着できる時間を基準に出発時間を調整してロケに出かけます。
事件や事故では、近隣の方や目撃者の方にインタビューをさせていただき、状況をおうかがいすることがあります。
一般の方にお話をうかがう際の流れなどを紹介した記事もあります!
街ブラ系の取材
よくある散歩系の番組は、すべてが行き当たりばったりで取材しているわけではありません。
紹介するエリアを決めたら、その中で食事、体験など目玉となる要素をあらかじめ決めて取材交渉をして出演者はその店に訪問し撮影します。
もちろん、出演者が街や村の人たちとの触れ合いからお店を見つけ出すロケも存在しますが、ずっと歩き続けてお店を巡ることは難しいでしょう。
この場合も、お店と取材交渉をして撮影が許された時間に合わせて撮影を行っていき
お店という「点」を街ブラという「線」でつなげているのです。
関連記事:街ブラロケって事前許可は取っているの?
旅ものの取材
宿に入ってからの「食事」、「入浴・温泉紹介」は、他の利用客に迷惑が掛からない時間帯での撮影のため事前の打ち合わせが重要となってきます。
特に室内の入浴シーンなどの撮影は、カメラのレンズが温度差で曇ってしまうため、撮影前に窓を開けてレンズが曇らなくなるように「準備」が必要なんですね。
また、入浴後の出演者の撮影は着替えや準備の時間が必要になるため、そのための時間設定が必要になってきます。
取材先に向かう手段について
局、番組のルールによっても違いますが、取材先に向かう手段はどうするか。
少人数での近場のロケなら、ロケバスを手配するよりタクシーを利用する方が
安く済みます。
ただ。タクシーで行く場合も、帰りのタクシーが捕まらない状況(大雨や電車運休取材など)は、自分たちが戻る時のことを考えてタクシーを継続して貸し切り状態で利用する(引っ張る)こともあります。
タクシーは1日貸切、というようなことができるんですね。
関連記事:報道系情報番組のアシスタントディレクターの日常業務
リポーターについて
旬の芸能人をリポーターとして起用する場合、取材先での控え室などが必要になる場合もあります。
ロケバスがあれば、車で待機してもらうことや、撮影機材を置いておくこともできます。
1軒目のロケではリポーターが必要だが2軒目はリポーターを使わない場合や、リポーターがロケ終わりで他の予定があり先に戻らなくてはいけない場合もあります。
ロケバスのドライバーに最寄り駅まで送ってもらうこともありえるので、色んな状況を考えてロケスケジュールを考えなくてはいけません。