アシスタントディレクターは時間が不規則。
そして、深夜作業や休日出勤も多くあります。
今回は、アシスタントディレクターがかかりやすい病気や、怪我についてまとめてみました。
もし健康状態に不安がおきたときに、どんな社会保障が受けられるのか、解説します。
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アシスタントディレクターがかかりやすい病気とは
弊社ライズプランニングには50人近くのアシスタントディレクターが所属しています。
ほとんどが専門学校や大学を卒業した、20代前半の人たち。
学生から社会人になって、場所が変わる。
1日の過ごし方が変わる。自分を取り巻く人間関係が変わる。
今までと「変わる」ことは、多くの人にとっては「ストレス」です。
それが体に一気に出てくるということがあるんですね。
そんな時にかかりやすい病気について、まずは解説していきます。
ストレス性胃腸炎、急性胃腸炎
お腹が急に痛くなる。
今までに感じたことがない、差し込むような痛み。
下痢や吐き気を伴ったり、熱もある。
こんな症状で病院に行くと、ストレス性胃腸炎、ストレス性胃炎、急性胃炎、など診断されます。
風邪、インフルエンザ
多くの人が出入りする部署や、換気が充分できない環境の場合は、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。
とくにスタッフルームは、スタッフの数も多く人口密度が高い。
家に帰れず泊まり込む人も多いため、かかりやすい環境です。
湿疹、頭痛、熱、自律神経失調症
風邪やインフルエンザにかからないまでも、免疫力の低下で、微熱が続いたり、
頭痛がおきたり、自律神経失調症と判断されたりすることもあります。
関連記事:アシスタントディレクターとして就職する会社の選び方
病院で会社員だと受けられる社会保障は?
症状が出た時は病院に行くと思いますが、
会社に所属していれば健康保険に入っていますから、自己負担額は3割で済みます。
1日の診察料は数千円程度ほど。
新人アシスタントディレクターなら、ほとんどの場合は制作会社に所属しているはず。
アシスタントディレクターの仕事は、ロケに出たり、スタジオで収録があります。
ロケでは大きな荷物を持っていたり、スタジオでは大きな機材や照明、スタジオセットがあったり、配線のコードが張り巡らされていたりします。
時間に追われて慌ててしまうと、ついコードに足をとられて転んだり、ぶつかったりして怪我をすることがあります。
大雪や大雨の中を移動することもあります。スリップしたり、ぶつけられたりということもあり得ます。
こうした、仕事中や仕事へ向かう出勤中、仕事から自宅へ帰る途中で怪我をした場合は、労災保険が適用されて、病院での診断や治療は全額補償されます。
労災も社会保障の一つです。
大怪我や捻挫、骨折などしたときは、必ず病院で診断書をもらっておきましょう。
ただし、仕事や出勤以外でおきた怪我や病気には労災はおりません。
自宅に帰るのではなく、友人宅へ寄る途中だったり、遊びに行く途中でおきた怪我も対象外になります。
どんなに気遣っていても、不意に病気になることがあります。
そういうときも、会社員であれば、傷病手当を受けることができます。
ただし、下記の4つ全てを満たしている場合です。
- 業務以外の病気や怪我で療養中(業務中の怪我は労災が適用されます)
- 療養のため労務ができない
- 4日以上仕事を休んでいる
- 給与の支払いがない
傷病手当を申請すると1日の支給額は、おおざっぱにいうと日給の3分の2くらい。
傷病手当は会社から手続きしてもらわなければなりません。
病気療養で働けなくなってもお給料の3分の2程度は保障されている、と思うと安心ですね。
万が一難病になった場合は、病院に相談すれば公費負担制度に認定されている病気かどうかがわかります。
認定されている病気なら、申請すると個人負担分が国や都道府県が折半して負担してくれます。
長引くような病気をした場合や自費診療を受けたときに、治療費が年間で10万円以上かかる場合は、確定申告すればいくらか戻ってきます。
この10万円は病院でかかる診療や治療、手術、薬以外に、病院へ通うためのタクシー代、ドラッグストアで購入した薬、治療にかかるマッサージなども含まれることがあります。
(予防のための薬やサプリメント、予防やリラックスのためのマッサージは含まれません)
戻ってくる金額は、医療費の個人負担額が10万円を超えた分の約15%程度。
(収入額や住んでいる地域によって割合は変わります。あくまでも参考の数字として)
年間で12万円かかったとしたら、2万円分が申告できて、そのうちの15%くらいが戻ってくるので、3000円程度です。(こちらも参考の数字として)
こうした社会保障があるので、アシスタントディレクター時代はわざわざ個人で保険にはいらなくても大丈夫だと思います。
ただし、会社との契約がどうなっているのかは確認した方が良いでしょう。
社員だと思っていたのに社員ではなく、フリーランスとしての契約だった、ということもあります。
入社するときに、どういう契約か、社会保障はどうなっているのかは必ず確認しておきましょう。
あえてフリーランスを選んでいるなら、受けられない社会保障もあります。
なにかあったら働けなくなる、というのは、体もつらく、経済的な負担も大きく、不安も重なります。
必ず国民健康保険に入っておくことと、民間の保険にも入っておいた方がいいでしょう。
弊社では約70名くらいスタッフがいますが、年間3~5名ほどは労災や傷病手当の申請をしています。
とにかく良質な睡眠をとる
何はさておき、良質の睡眠をとること。
体調を崩したスタッフの共通点は、睡眠時間が短い。寝つきが悪い。眠りが浅い。と睡眠に関すること。
体調を崩したまま睡眠不足の生活を続けると、メンタル面にも影響がでてきます。
そうなる前に自分に必要な睡眠時間を確保すること。
帰宅したら睡眠に入るまで、睡眠に向けてのアプローチと考えるべきです。
自宅でやることは、食事、翌日の支度、娯楽、お風呂など。
ゲームやビデオ視聴でついつい夜更かししたり、仕事や職場の悩みで考えごとをしがちです。
ゲームやビデオ視聴、スマホは脳を覚醒させるので、寝る前にはしないようにしましょう。
悩み事のほとんどは、まだ現実に起こっていないことだし、ADの悩みは周りに相談すれば解決できることが多いです。
明日になれば新たな展開がある、と割り切ってしまいましょう。
関連記事:テレビ業界はきついと言われるけど、仕事の選び方で大きく変わるもの。
食生活で気を付けること
仕事中はゆっくり食事を摂る時間がなく、料理が苦手、自炊する時間がない、という人は、3食ともコンビニかファストフードで済ませてしまう人も多いです。
せめて、野菜サラダかみそ汁を追加するなど、ちょっとしたことを続けるのが大事です。
普段の食生活も健康に大きな影響を与えますので、配慮が必要です。
タバコとアルコールの付き合い方
アシスタントディレクターのころは、タバコやアルコールでストレス発散する人も多いです。
オンエアが終わると、打ち上げがあったりして、ついつい飲みすぎることがあります。
タバコやアコールで体調を崩すことは、20代のうちはほとんどありませんが、40代になると、肝臓や膵臓の病気になる人がちらほら出て来ます。
仕事を休む時
まずは自宅近くの内科で診察してもらいましょう。
お薬と診断結果をもらったら、番組プロデューサーに報告して、出社時間や出社日について相談します。
自分しか把握していない仕事があれば、自宅で対応するのか、引き継ぐのか相談して、引き継いでくれるスタッフには丁重にお願いをしておきます。
所属している会社が仕事先とは別にあるなら、所属会社に一報入れておきます。
病気になるのは仕方のないことですが、自分の身の回りのことができないほどではないはず。
職場に行けないときには、誰かが自分の代わりに動くことになります。
ロケや収録、オンエア、その準備などは、自分が休むことで止まってしまうと多大な迷惑をかけることになってしまいます。
自分がいなくても、自分が持っている情報はまわりのみんながわかっている、という状態になるべくしておきましょう。
関連記事:アシスタントディレクターの仕事のやりがいはどこに感じる?
病気の予防
なるべく病気にならないように、健康的な生活を送ること。
会社員なら、健康診断を毎年受けることが会社には義務付けられていますから、必ず健康診断を受けること。
病は早期発見できればたいていは治療できますし、長引かなければ治療費の負担もそれほどかかりません。
健康的な生活が送れない、健康診断も受けないなら、民間の保険に入っておきましょう。
アシスタントディレクターであれば、国民共済や都民共済、コープ共済などで十分かと思います。
月々2000円程度で、入院費が一日5000円程度出るもの。
余剰金があれば還元されますし、年末調整で申告すればでいくらか戻ってきます。
自分で保険に入るのは、
- ディレクターになって、長期のロケや制作に関わるようになった
- 結婚して家族が増えた
- 子供が生まれた
など、ステージが変化したとき。
ライズプランニングでは常時、アシスタントディレクター、ディレクターを募集しています。
もちろん、社会保障完備してますし、健康診断は年一回受けていただいております。
ご興味がございましたら下記フォームよりご応募ください。
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