テレビ業界の裏話

ADさんにインタビュー!まずは自分から何かしてあげる

今回はキー局バラエティ番組を担当されているNさん(男性)にADのお仕事について、インタビューさせていただきました!

以前はニュース番組でもADをしていたことがあるNさん。

実際に働く上で感じること、番組を移動することはどういうことか、について、お話しを聞かせていただきます!

テレビの仕事に向き不向きはありそう?

Nさん
えいぞーさん

早速ですが、やはりテレビの仕事に向き不向きはあるのでしょうか?

Nさん

正直あると思います。

技術うんぬん以上に相手に対して思ってることを話せるか話せないかが大事だと思うんです。

それができない人だと人間関係がうまくいかなくて、一人で仕事を抱えてしまって、誰かに頼れなくなるんじゃないかと思います。

えいぞーさん

言えない人は多そうです…

Nさん

よく辞める人の理由が仕事がきつくてっていいますよね、それもあるかもしれないけど、

実は自分の状況を共有してもらえなかったりすると、上の人もなんで悩んでるのかわからないから助けてあげることもできない。

結果として仕事が大変になっていく。

悪いことじゃないんだからSOSが発信できる教えてくださいが素直に言える、それができる人は伸びていくと思うし、言えない人はきつくなるんじゃないかと思います。

えいぞーさん

Nさん自身は番組に入ったばかりの時はそれができたのでしょうか?

Nさん

正直いうと緊張していて知らない世界だし、誰に聞いたらいいのかわからなかったです。

でも先輩が「聞いてね」とか言ってくれたから聞きやすい環境だったとは思います。まわりの助けは大事って思います。

えいぞーさん

チームですもんね…!

Nさん

ええ、そうです。

自分もそういう風に聞いてねと(後輩には)言うようにしてます。そうやっていうことは逆に「聞かないとわからないよ」っていうメッセージにもなってるかなって思う。

えいぞーさん

後輩のこともちゃんと気遣ってますねぇ!

Nさん

自分から積極的にものを聞けるっていうのは大事かなって思いますね。

仕事で行き詰まった時に、ちゃんとSOSが出せるか、それを出せる相手がいるか、というのはどんな仕事においても大切なことのような気がしますね。

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テレビの仕事の魅力

えいぞーさん

テレビの仕事ってどんなところが魅力的ですか?

Nさん

一番は影響力だと思ってます。

週一の企画会議ではADもこんな企画どうですか?って言えるんですよね。

そこでもし通れば演者さんが僕の企画を実際にやることになるわけです。

それが全国に流れる。

自分で考えたことが実際に番組になって全国に流れてる。そういうところに喜びとかやりがいを感じますね。

影響力がものすごいものに自分が携わってるなって思います。

もちろん、間違えちゃいけない、正確に伝えなきゃっていうリスクもありますけどね。

それでもやっぱりやってるものの大きさが嬉しさの大きさでもあります。

新人ADでも企画会議に参加したり、案を出したり、ということはよくあることです。

自分が考えたものが世の中に発信される、というのは大きなやりがいに繋がりますよね。

関連記事:番組制作の仕事で感じられる「やりがい」とは何だろう?

すごいって思う先輩

えいぞーさん

すごいって思う先輩はいますか?どんな人ですか?

Nさん

いますいます。2つくらい上の先輩。同じ会社の人で。

自分が入ったときに不安だったことを全部リストアップしててくれたんですよ。

こういう時はこうしたらいいよっていうのを文面でもらえたんです。

確かに不安に思っていたことが書いてあって。

それってボランティア仕事なわけですよ。やらなくてもいい事なのに、後輩のために作ってくれたわけなんですよ。

そういう先輩って結局気を遣える人なんですよね。

もちろん上のディレクターにも気を遣うんだけど、僕たち下の人にも同じように気遣ってくれるんです。

不安そうなら聞いてあげる、大変なら手伝ってあげるができる人で、しかも自分の仕事もテキパキとこなしてるんですね。

女性の先輩だったんですけど、うーん…すごいあこがれてましたねえ、フフフ。

えいぞーさん

Nさんもそうなりたいって思いました?

Nさん

いやあ、もう、そうっすね。自分はその人には頼まれたことは勿論、それ以上のことをやってあげたい!って思いましたね(ニコニコ)

えいぞーさん

仕事を抱えすぎちゃってる時も言える環境だったんですね

Nさん

そうっすね。やっぱりなんでも返ってくると思うんですよ。持ちつ持たれつですよね。

自分がやってあげたりすると困ったときに助けてくれるとか、そういう環境って自分から作っていかないとそうならないのかなって思います。

今の番組でもそういう関係が築けてると思うんですけど、やっぱり自分からもまずは何かしてあげるってそれが大事じゃないかなって思います。

自分が先輩にしてもらったことを後輩にもしてあげられたら…と優しい気持ちが受け継がれていくのはとても素敵なことですね…!

抱え込みすぎてしまっている人が自分から言うことも大切だけど、それを言える環境を周りが作ってあげる、ということも大切なことなのだと思います。

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仕事の失敗

えいぞーさん

失敗したことはある?どうすればよかった?

Nさん

ありますねえ。

テロップをやっていたんですけど人の名前を間違えたことがありました。

その時は個人の方だったのでその方に謝れば済んだのでまだよかったんですけど、もしこれがプロの演者さんだったりすると事務所を絡んでの問題になってしまうので…。

気を引き締めてちゃんとやらないとって思いましたね。

えいぞーさん

また失敗しないための対策はありますか?

Nさん

正直その時は生放送だったんです。自分がテロップを打っててもうすぐに流れちゃうって状況だったんですよね。

自分ではこれは絶対大丈夫って思っていてもダメなことってあるので、その後は下の子でも上の人でもいいからとにかく自分以外の人にチェックしてもらうっていうのを必ずやるようにしてます。


仕事での失敗は必ずあるものです。

失敗した時は「次に失敗しないためにどうするか」を考えられるといいですね。

そのためにも、多くの人の目でチェックする、というのは大切なことだと思います。

関連記事:ADが仕事でやってしまいがちな3つの失敗

番組によって違う仕事内容

えいぞーさん

番組によって現場の雰囲気や仕事内容って違ったりしますか?

Nさん

これについては…そうですねえ…大きく違いますね。

僕の場合ニュース番組からお昼のバラエティに移ったんですけど、
正直、場の雰囲気もまったく違いますし、編集についても全然違います。

具体的に言うと、

ニュース番組の現場は…無言、黙る
バラエティの現場は…笑う、盛り上げる

ゼロか百かみたいにまったく違いますね。

えいぞーさん

新しい番組に行ってうまくやっていくコツってありますか?

Nさん

うーん…

数年仕事をしていて振り返るともう少しこうしたらよかったのかな、なじめたのかなっていうのは感じるんですよね。

で、番組を移るじゃないですか。

そうすると今度は自分がもっとこうしたらきっと先輩が楽だろうなって考えてました。

で、どんどん積極的に聞くようにしてましたね。
ほんとに些細なことも。

先輩にわからないことを聞くのはコミュニケーションだから。そこから他愛もない会話になって行ったりするんですよね。

で、どんどん関係性が築けていけるんですよね。

1、2年目はわからないことを聞けるから、実は最強のツールだって思います。

普段なら話せないような人にもわからないこと、仕事のことを聞くのはできますからねえ。

チームでの仕事ですからコミュニケーションは本当に大切ですよね…!

素敵な心がけだと思います。

関連記事:情報ワイド番組からバラエティ番組に異動したADに、仕事の違いを聞いてみた

テレビを見る目線

えいぞーさん

テレビを見る目は変わりましたか?

Nさん

いやあ、もう…。

すんごく変わりましたね、そこに関しては。

良い意味でも悪い意味でもテレビを見る目は本当に変わって…
例えば、テレビで昔の映像を使うシーンってありますよね。

あれ?これ、どうやって許諾を取ったんだろうとか。
このクレジットって本当に合ってるのかなあとか。
この映像、こうやって撮ってるのかあとか。

色々考えるようになりましたね。フフ。

えいぞーさん

ちなみに自分がかかわってる番組もよく見ますか?

Nさん

正直…自分がやってるような帯の番組だと時間的に実はあんまりみられないんですよね、エヘヘ

なので、自分の担当している曜日しか意外に見ていないんですよ。

えいぞーさん

録画はしないんですか?

Nさん

あんまりしないですね。逆に他の曜日を見ちゃうとそっちに引っ張られちゃうようなそんな気がして…

イメージとかが…

自分が思ったものが出せなくなっちゃう気がするんですよね。

そういう考えもあったのかって、それもあるんでしょうけど、なんていうか自分のクリエイティブな部分が消えちゃいそうで…ウフフ

別の作品を見ると引っ張られそうな気がする、というのはクリエイティブ系の方はよくおっしゃいますよね。

得意なこと

えいぞーさん

得意な分野や趣味などはありますか?

Nさん

よくカメラが得意とか技術的なことを得意とする人っていると思うんですけど、自分はなんにも無くて…。

体力だけなんですよね、アハハ。

体力と元気さ、あと人の話を聞いて答えるのが少しだけ得意なのかなって。今日は自分ばかりこうやってしゃべってますけどハハハ

えいぞーさん

プライベートでは得意なことはあるんですか?

Nさん

うーん、収納…ですかねフフ。

この仕事してると自分のこと、部屋のこととか洗濯、掃除とかおろそかになっちゃいがちだと思うんですけど

逆にそれを1週間に一回で一気にやるんですよね。

収納とかめっちゃきれいにするの、得意かもしれないです。エヘヘヘヘ

あと、やっぱりスポーツをやってきたから運動が得意ですね。

休みの日とかスポーツしたりしますもん。

仕事もたくさんしているのに、そんな中でそれがやれているのは本当にすごいです!

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企画の考え方

えいぞーさん

最後の質問です。どうやって企画を考えたりするんですか?

Nさん

毎週のようにテーマを与えられて、考えてるんですよね。

だからなんかいつも考えていて、生活していても、「あ、これ企画になるかな」「これどうかな」って常に考えてるんですよね。

最近だとグルメの番組やってて、おいしそうだなと思って…社長さんが紹介されてたんですよ。

その社長がめっちゃ自分とこの商品を勧めていたんですよ。こういうところが自慢で・・って。まあよくある感じです。

それを見ていて、まあこれひねくれた考えなんですけど、この社長は自分のとこ以外だったらどこのがおいしいって思うんだろうかって。

そういう風に考えていたりしますね。

えいぞーさん

それ大事ですよね!制作する人は!

Nさん

ある意味ひねくれた考えも大事かもしれないなって思います。

えいぞーさん

そうですね〜でもそれやっていかないとなかなか良い質問とかも出てこないですよね。引き出せない。

Nさん

だからある意味自分の好きな番組を見てるので、それだけでも十分大事だと思いますよ。

企画とかここをひねるともっとおもしろくなるのかなあって思いながら。

えいぞーさん

完成形ってないですもんね〜

Nさん

そうですそうです!

えいぞーさん

今日はどうもありがとうございました!

Nさん

いえいえ(ニコニコ)

終始笑顔でインタビューに答えてくださったNさん

朗らかでお話ししやすい雰囲気を作ってくださるNさん。

相談しやすい先輩でいることの大切さを感じました。

改めてインタビューに答えていただいてありがとうございました!

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