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アシスタントディレクターの仕事を3年やると身に付くスキル

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アシスタントディレクター(AD)を3年やると、自分はこのままテレビ制作を続けていくのかな?ディレクターになれるんだろうか?もっと安定できるところに転職したほうがいいのかな?と考えるようになります。

3年目は、ADのなかでもチーフという立場になって、ADたちのまとめ役や相談役、教育係も担います。そろそろ、ディレクター的な仕事を割り振られるようになってきます。このまま続ければ、まもなくディレクターに昇格します。

 

テレビ制作の生活スタイルや人間関係、仕事環境が自分に合っているなら、このままディレクターやプロデューサーになるのがいいでしょう。

そうでないなら、テレビ番組制作は自分に合ってないんじゃないかな、と思って転職を考えるかもしれません。

いざ、転職活動しようとすると、自分にはなにができるんだろう?と考えますよね。AD3年では、どんなスキルが身についているのでしょうか。

 

電話で話を聞けるようになる

 

ADの仕事は、撮影や編集ではありません。

番組に関わる外部の人たち、例えばフリーランスのディレクターや作家さん、撮影クルーやタレント事務所やポストプロダクションなどへスケジュールの連絡をしたり、調整をしたり、と、スタッフたちの潤滑油的な存在。

また、取材先に連絡するのも、ADの役目。

自分よりもうんと年上の、親くらいの人たちに連絡をしてきました。

ネタになりそうなところへ電話をして、どんなことが撮影できるのか、聞きだしてきました。

見ず知らずのところへ電話することって、緊張してなかなかできなかったと思いますが、3年続けていれば、難なくできるようになっています。

電話で話すことに慣れているのは、ひとつの技能です。

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情報の裏どりができること、正しい情報をつかむこと

 

テレビというメディアは、正しい情報を発信しなくてはならない、という不文律があります。

ADがリサーチをして、ディレクターやプロデューサーへ報告する度に、それってどういうこと?その情報は正しいの?どこに確認したの?って聞かれてきたのは、その情報の裏どりをしているかどうか、っていうこと。

テロップの原稿やナレーション原稿も、

  • 会社名
  • 名前
  • 地名
  • 商品名
  • 値段

データやその出所を何度も確認しましたよね。

あやふやなままだと、先輩たちに怒られました。

それは、情報の正確性を問われていたからです。情報の裏付けを取れる、情報を正しく扱える、というのも、テレビの仕事をやっていたからこそ身に付いたこと。

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撮影する・編集する

 

撮影や編集もしてきました。一人で街録をしに、歩行者天国や商店街や駅前でインタビューを撮ってきたことがあるはず。ディレクターが撮り忘れた、外観や実景を撮影しにいったことも。それらを編集して、放送されたこともあるはずです。

撮影と編集がある程度できると、今は個人的な副業もできるでしょう。

単価はどんどん安くなってきてしまってはいますが、需要はたくさんあります。

関連記事:新人ADが知りたい!テレビ制作の動画編集時に使われる専門用語について解説します。

 

日本語に敏感になる

 

ADの時期って、人生でいちばん、辞書をひいたはず。

テロップ原稿やナレーション原稿を書くときに、「あれ?この単語は適切かな?」とふと疑問に思うことが多くあります。ものの数え方、野菜や器具や部品や設備の数え方。これでいいんだっけ?と調べたり、漢字はこれであっているんだっけ?とふと疑問に思ったり。

最後の最後にプロデューサーに指摘されて、直す羽目になったこともあるはず。

生放送の番組であれば、うっかり間違えたまま放送されてしまい、アナウンサーが訂正をいれた、なんてこともあるかもしれません。

思い込みのまま放送してしまうと、みんなに迷惑をかけてしまう、なんていう失敗。ADのころにやらかしがちな失敗のひとつです。そんな手痛い経験があるからこそ、言葉の扱いに慎重になれるんです。

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人に理解してもらうための方法や演出を考えられる

 

テレビって、ややこしいことや、複雑なことを、いかに解きほぐしてわかりやすく伝えるか、というメディアです。

人って、「わからない!」「難しい!」って感じたら、見るのをやめてしまいます。あるいは、ほかへ視線をうつします。チャンネルを変えるか、テレビをやめてゲームにするか、マンガを読むか、へと移行してしまいます。

そうさせないために、わかるように組み立てて、かつ、飽きずに最後まで見てもらえるように面白く見せる工夫をする。それが演出でもあります。

わかりやすく表現する、面白く見せる演出をする。ADのときは、いろんなディレクターと仕事をしてきて、その手法を間近に見ています。

 

総じてみると、人から話を聞くこと、聞き出すこと。それを、他のだれかに伝えることができるはず。

そんなこと、誰もができるのでは?と思っているかもしれませんが、実はなかなか難しいことなのです。

これから、一般企業であっても、動画を社内製作していきたい、と考えているところは増えています。動画制作の会社も、テレビでの制作経験者は情報の集め方や裏どりのやり方などができる、とみて、評価しています。教育産業などは、授業のライブ配信や教材作成で動画を制作できる人を探していることがあります。

 

3年やっていれば、話を聞きだすことができる、リサーチすることができる、正しい言葉で伝えることができる、伝えるための動画をつくれる、いずれかができるようになってるはず。

このままテレビ制作を続けるにしろ、離れるにしろ、自信をもって次のステージに向いましょう。

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テレビ制作歴25年。テレビの業界の内側と、テレビ番組の裏側をわかりやすく発信していきます。


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