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CM業界の「A単価」ってどういう意味?

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テレビCM業界は専門用語がとても多く、その中でもCMの見積もり内容を企業様にご説明する際に一番分かりにくいなと思うのがA単価という言葉です。

 

テレビCMは大きく分けてタイムCMとスポットCMの二つがあります。

特定の番組のスポンサーとなってその番組の中でCMを放送するのがタイムCMです。

それに対して特定の番組のスポンサーにはならずに、ある程度時間帯を指定して、その時間の中でランダムにCMを放送するのがスポットCMです。

 

A単価という言葉はスポットCMを放送する時に出てくる言葉なのですが、タイムCMに比べてスポットCMの方が融通が利きやすく、初めてテレビCMを放送するという企業様にはおすすめなので、CMを初めてやると言う企業様なのにA単価という難しい言葉が出てきてしまうジレンマがあります。

今回はスポットでCMを放送するときのA単価の意味について解説していきたいと思います。

 

視聴率の高さで決まるタイムランク

 

1日の中で視聴率の高い時間帯とが低い時間帯があります。

視聴率の高い時間帯というのは皆さんもよく聞いたことがあるかと思いますが、ゴールデンタイムと呼ばれる夜7時から11時頃の時間帯です。

逆に視聴率が低くなるのは在宅率が下がる時間帯です。

こういった視聴率の高さに応じて時間帯にランク付けがされています。

これをテレビ業界ではタイムランクと呼んでいます。

実際にどの時間帯にどのようなランクが付けられているのかということを一例としてまとめてみました。

これはあくまで一例で、この図ではAランクの下は特Bというランクになっていますが、局によってはSランクだったり単なるBランクだったりする場合もあります。

また時間帯の分け方もテレビ局によって違う場合があります。

 

実はこのタイムランクというのは厳密にはテレビ局全てで統一されているわけではないんですね。

ただ一番視聴率の高い時間帯の名前はAランクで統一されているかと思います。

このAランクに絡んだ話がA単価です。

関連記事:CMのタイムランクと掛け率

 

テレビCMの料金指標はパーコスト

 

A単価の説明に行く前にもう一つ説明しておかなくてはいけないのがテレビCMの料金指標についてです。

テレビCMは本数単価で計算しているテレビ局もあるのですが基本的にはパーコストで計算しているテレビ局が多いです。

パーコストというのは視聴率1%当たりの値段のことを指しています。

 

1本単価いくらか、という考え方の方が簡単ですし計算がしやすいのですが、視聴率1%の所に流れたCM一本と視聴率10%の所に流れたCM一本の値段が同じということになってしまいますので、パーコストで考えたほうが公平感はありません。

 

パーコストは視聴率1%あたりの値段で考えられるので、上記のような例であれば視聴率1%の所に流れたCM一本の値段は視聴率10%の所に流れたCM一本の値段の10分の1ということになるわけです。

 

例えば100万円出向した場合で、視聴率1%当たりの値段であるとコストが1万円だったとします。

そういった場合は視聴率100%分を放送することができるということです。

視聴率10%のところにCMを放送したり、5%のところにCMを放送したり…といった形でいろいろなところに放送していき最終的に合計すると100%分になるように放送するということですね。

 

ちなみにこの視聴率の総和を表す数字の単位はGRPという単位になっています。

これも専門用語になってしまうのですが、お見積りの際はこのGRPという言葉も出てくると思います。

関連記事:GRPとは?計算方法と目標値、CMを出す時にチェックするべきポイントを紹介

 

A単価はAランク1本あたりの値段

 

さて、やっとA単価の説明ができそうです。

例えば前述したような、100万円の出稿でパーコストが1万円だった時、

様々なタイムランクのところにCMがランダムで投下されるのですが、全体に対してどれだけAタイムでCMを放送することができるかということはあらかじめその割合が決められています。

これを表すのがA単価で、単価で例えばA単価が25万円のテレビ局の場合は、100万円出稿した場合Aランクでcmが放送されるのは4本ということになります。

単純に100÷25で4です。

テレビ局ごとにこのA単価の幅が決まっており、このA単価が最低出稿金額目安となっていることが多いです。

関連記事:CMの最低出稿金額がどんどん下がっている?

 

Aランクに1本しか流れないというわけではない

 

上記のような説明をすると「100万円出稿してもAタイムに4本しかcmをすることができないのか」と思われる方が多いかと思いますが、

A単価というのは、あくまでAタイムにCMをすることができる本数の割合を表している数字なので、100万円の出稿があれば、Aタイムには必ず4本入れますというお約束のようなものです。

Aタイムに必ず4本入れた上で他の残りのGRPはBタイムやCタイムで流れるということですね。

ここが混乱を招きやすい部分でもあります。

 

ただ基本的にはパーコストで考えて総GRP分は必ず放送されますのでご安心いただければと思います。

分かりにくい用語だとは思うのですがほとんどの企業様がCM業界のことには詳しくない状態でご出稿をされるので、それをサポートするためにここ降りてもあります。

ご不明点はお気軽にお問い合わせください。

関連記事:CMを15秒放送する値段は?料金の考え方を広告代理店が解説

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長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。

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