初めてテレビCMを放送するという企業様にとっては特にテレビCM業界というのは分からないことだらけだと思います。
CM業界は専門用語も多く、具体的な話になってくればなってくるほど単語の意味がわからなくなることが多いです。
今回はその中でもテレビ局がCMの広告料、つまり出稿額に応じてつけてくれるサービスについて、
どんなサービスがあるのかということをお話ししていきたいと思います。
業界では当たり前のように使われる言葉なのですが、最初は言葉だけを聞いてもいまいちピンとこないと思いますので
出稿額を決めたり見積もりを取るときに知っておくと便利な内容です。
一局使用でコストダウン
テレビCMの料金はパーコストという単位が使われます。
これは視聴率1%あたりがいくらかということを表す単位で、テレビ局によって視聴率1%あたりの影響力が異なるのでパーコストも大きく変わってきます。
人口が少ない地方局の方がバーコストは安いですし、人口が多い首都圏ではパーコストが高くなります。
さて、テレビ局は同じエリアに複数のテレビ局があります。
例えば関東ローカル圏ではキー局が
- 日本テレビ(NTV)
- 東京放送(TBS)
- フジテレビ(CX)
- テレビ朝日(EX)
- テレビ東京(TX)
の5局あります。
エリアの中で比較をするために複数の局でテレビCMを放送する場合もあります。
テレビ局同士の比較になるだけでなく、複数の局で放送することによってテレビCMの効果をさらに高めることができます。
しかしテレビ局にとっては同じエリアであれば自局でなるべく多く流して欲しいところです。
そのため同一エリア内で一局のみで放送をする場合はコストを下げてくれるんですね。
コストはもちろんパーコストのことを指しています。
関連記事:CMの費用はパーコストで決まる
エリア○%以上シェアでコストダウン
上記では1局使用の場合の解説をしましたが、それ以外に「エリア○パーセント以上シェアでコストダウン」というようなサービスの付け方もあります。
例えばとあるエリアで1000万円広告料をかけるとします。
このエリアにA局B局C局D局の四つの局があった場合、A局から「エリア50%以上シェアでコストダウン」というサービスがあれば
500万円以上をA局で出稿すれば、B局C局D局にどのような予算の振り方をしてもサービスを受けることができるという意味です。
他のテレビ局よりもなるべく自局で多く放送してもらえるようにテレビ局も色々考えているわけですね。
関連記事:CMをする時、対象エリア内テレビ局の比較検討をする方法
パブリシティ
パブリシティというのは広告料に応じてテレビ局がおまけとして付けてくれるはサービスの一つで、主に取材をしてくれるパターンと、既存のテレビ番組に出演できるパターンがあります。
取材パブ
テレビ局側の制作会社が商品や会社の取材などを行ってくれて、それを60秒や120秒などの枠を使って放送してくれるものです。
ある程度広告料をかけないとこういったパブリシティをつけてもらうのは難しいですが、普段テレビ番組を作っているチームがわざわざ取材をしてくれて放送してくれるので、CMの形態とはまた違ったアピールをすることができると思います。
出演パブ
いつも放送されているテレビ番組の中で番組MCや出演者に商品や会社を紹介してもらうことができるサービスです。
特にレギュラーでやっている情報バラエティ番組などで出演枠が用意されていることが多いです。
企業の担当の方が出演して番組内で商品を紹介している、というのを見かけたこともあるかと思いますがまさにこれが出演パブになります。
関連記事:テレビCMとパブリシティ
時間帯や番組の指定
広告料に応じてにはなってしまいますが、一般的な出稿量よりも多めに出向した場合時間帯や番組の指定などの融通を多少を聞いてくれる場合があります。
といっても普通は、時間帯の指定をするのにはお金がかかるもので、スポットCMを全日で出す場合はテレビ局側がランダムにテレビCMの放送箇所を決めるものです。
そこを少しおまけしてくれるという感じですね。
関連記事:スポットCMの放送時間帯、逆L、コの字、ヨの字、の比較
実績によって変わるコスト
テレビ局と企業の付き合いが長くなれば長くなるほどコストが安くなっていく傾向にあります。
これは常連さんに対して値引きをする八百屋さんと同じような仕組みで、
何度も同じテレビ局でCMを放送していればそれだけおまけしてくれるようになるということです。
地方局や独立局ほど融通が利きやすい
今回は広告料に応じてテレビ局がつけてくれるサービスについて解説してみました。
やはりキー局などの大きなテレビ局になるほど、サービスは少なくなります。
地方局や独立局などはサービスもすごく頑張っていて、融通も効きやすいので、
ピンポイントの地域で最初は攻めてみるというのが実はおすすめです。
費用も抑えてテレビCMを放送することができますし、テレビ局側とコミュニケーションも取りやすいでしょう。