日焼け止めのCMを行う時は、どのようなCM戦略を立てれば良いのでしょうか?
テレビCMをメインに取り扱う広告代理店ライズアドバートが、制作・放映の両方の観点から日焼け止めのCM戦略について解説してみたいと思います。
日焼け止めを使う時期
7割が1年通して日焼け止めを使用!美肌作りの専門家153名の紫外線対策を調査という記事によると、1年で最も日焼け止めが使われる時期は7月と8月でした。
しかしグラフを見てみると過半数以上が一年を通して日焼け止めを使っており、一番日焼け止めの使用率が低い1月でも66.0%という数字になっています。
紫外線は年中降り注いでいるものですから、一年を通して紫外線対策をしている人もいるでしょう。実は私も紫外線は気になるので年中紫外線対策をしていますし、日焼け止めも季節にかかわらず持ち歩いています。
こう考えると、ハイシーズンは夏ですが、それ以外の時期にも「一年を通した日焼け対策に」という売り出し方でもっと日焼け止めの広告を出しても良いようにも思います。
ちなみにテレビCMを放送する場合は、特定のテレビ番組のスポンサーとなってその番組の中で毎週決まった時間に放送をするタイムCMと、時間帯をある程度指定してその中でランダムにCMを放送するスポットCMがあります。
初めてテレビCMを放送する場合はスポットCMの方が融通がききやすいのでおすすめですが、スポットCMであれば放送の約2週間前あたりにCM映像素材が納品できれば大丈夫です。
CMを新規撮影で制作する場合は2〜3ヶ月ほどは見ておいた方が良いと思うので、もし7月から放送したいのであれば3月中ば頃には動きだしたいところです。
7月からだとすでに紫外線は強くなっていますので、もう少し前から放送し始めても良いかもしれません。
私の感覚的には5月くらいから紫外線は強くなっているイメージなので、そのあたりからCMをしてみても良いと思います。
関連記事:CMの放送スケジュールはどのように決めればいいの?
CM放送エリアはどこが良い?
では日焼け止めのテレビCMを放映するとしたらどのエリアが良いのでしょうか?
最初から関東キー局や全国でテレビCMが放送できるほどの予算があれば良いのですが、その場合は数千万円単位でお金がかかってきます。
初めてテレビCMをする場合はできれば地方エリアから始めてABテストをし、徐々にエリアを広げていった方が良いでしょう。
美肌に対する理解度が高い都道府県ランキング、3位福岡、2位大阪、1位は?という記事によると、日焼け止めをよく塗る都道府県は、
- 大分県
- 沖縄県
- 東京都
となっています。
テレビ局のCM放映料金というのは、視聴可能人口におおむね比例するような料金体系になっていますので、東京だと関東全域になってしまいとても高いです。
それに対して大分であれば大分エリアのみの放送となる狭域圏になりますから、金額も50万円程度から放送ができるでしょう。
沖縄に関しても沖縄のテレビ局がありますので同じくらいの金額から放送ができます。
そのため、最初は大分や沖縄で試してみる、というのも良いかもしれません。
また、予算があまり取れない場合は東京でもTOKYO MXなど独立局を使えば、金額を抑えてテレビCMを放送することが可能です。
また、日焼け止めをよく塗り直す都道府県としては以下のような結果となっています。
- 愛媛県
- 山形県
- 高知県
塗り直しをしっかりするということは、それだけ紫外線対策の意識が強いとも言えるでしょう。
先ほどのランキングも含めて、温暖な気候の地域が多いように思いますが、山形県がランクインしているのは意外でしたね。
このような地域もテストエリアとして考えてみても良いと思います。
関連記事:東京でテレビCMを放送したい!出稿の流れを広告代理店が解説
CMは15秒スポットCMがおすすめ
スポットCMの場合は15秒か30秒という長さが一般的ですが、日焼け止めのCMなら15秒の方がおすすめです。
というのも、30秒という秒数は意外にも長い尺で、30秒CMをやるのに向いているのは今まで見たことがない、ぱっと見では使い方がわからないような新商品などなのです。
30秒をかけてじっくり説明しないとわかってもらえないようなCMは30秒がおすすめですが、日焼け止めのようにたくさん商品がすでに出回っていて、視聴者がすぐに何の商品なのか、ということがわかるものであれば15秒あれば十分なのです。
もちろん放映料金は30秒の方が高いんですね。単純に倍ではなく、×2.2倍の料金になることが多いです。(料金設定はテレビ局によっても異なります)
そう考えると、限られた予算の中でたくさん本数を流せた方が良いですから、日焼け止めCMであれば15秒がおすすめです。
またタイムCMにして特定の番組で何度も流すよりも、色々な幅の視聴者にまずは知ってもらう、ということを優先するので良いかと思います。
価格帯的にも高いものではありませんから、CMを見て気になってもらえたら、消費行動への遷移はそこまで難しいものではないでしょう。
そういった意味でも、金額的におさえやすいスポットCMの方がおすすめなのです。
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