インタビューを撮影するときに気をつけたいことをいくつか書き出してみます。
テレビでは、よくインタビューを撮影することがあります。
プロの撮り方を参考にすることで、プライベート映像も見やすくなったり、テレビっぽくなったりするかもしれません。
①三脚をたてる
第三者が見ることを意識すると、画角が斜めになっていたり、ずれていたり、ブレていたりするのは、
思いのほかストレスで、見ることに集中できません。
これは、三脚を立てることで解消できます。
プロ用は一脚何十万もしますが、そこまで高いものでなくて大丈夫。
固定できればかまいません。
カメラと三脚をセットしたら、水平に立てます。
関連記事:プロが語る撮影のコツ【人物・食品】
②背景や周囲にある余計なモノを移動させる
背景に、ポスターや額縁、カレンダーが飾ってあれば、要注意。
人の写真が背景にあると、見ている人はそちらに意識が行ってしまうかもしれません。
画面の構成で、大きな面積を占めるものは、被写体とのバランスを客観的にみてみましょう。
カメラモニターで見てみたり、スマホで写真を撮ってみて、みてみると、客観的に確認することができます。
ポスターや額縁、カレンダー、本棚などの家具類は、横に平行線が走るので注意です。
カーテンなどの裾、窓枠も注意しましょう。
横のラインが、被写体の首部分にかかっていると、首部分で切れているように見えるのです。
横の線同様に、縦の線も注意しましょう。
カメラに映り込む雑多なものも要注意です。
とくに、紙類。
書類の束、説明書や請求書や手紙類、雑誌の山って、日常生活で見慣れているものなので意識されませんが、動画で見ますと、すごく気になります。
紙類は、どけたほうが無難です。
関連記事:テレビ制作の仕事に関する面白い専門用語
③ど真ん中、カメラ視線はやめておこう
被写体をど真ん中にして、カメラ目線で話してもらうのは、避けたほうがいいでしょう。
このど真ん中カメラ目線は、意図のある構図になります。
この配置がされるのは、例えば、政見放送。
立候補者は、ど真ん中にいて、ウエストショット、カメラ目線で話しかけています。
人の顔は、左右対称ではありません。
- 骨格や
- 噛み癖
- 髪の分け目
- 眉毛の濃さ
- 目の大きさ
- 口角の上がりぐあい
- ほおの肉づき
などで、右顔と左顔の印象が違うものです。
やさしい印象の顔の向きで選んでみましょう。
右の顔を出したいなら、右方向に斜に座ってもらいます。左の顔を出したいなら、左方向に。
ど真ん中から、少しずれて画角をとり、右顔なら左側のスペースを大目に、左顔ならその逆に、構図をとります。
正体ど真ん中から、少し斜にして、バランスをずらすのが、テクニックです。
関連記事:テレビインタビューに答えてくれやすい人はどんな人?
④マイクを必ずチェック
インタビューですから、音が入っているかどうかは必ずチェックしましょう。
音が入ってないと、元も子もありません。
音が入ってないな、聞き取りづらいな、というのは、見ている人にとってはこれまたストレスになります。
関連記事:テレビの編集の仕事はどんなことをやるのか
⑤質問の仕方
質問事項やテーマは、分っていても、紙に書き出しておきましょう。
話を聞いているうちに、脱線した話を追いかけてしまっている場合があります。
脱線話は、あとで使ったり、膨らんだりすることもありますが、それは本線があってこそ。
脱線したまんま戻れないと、何を撮りたかったのか、置き去りになります。
質問事項は、思いつきで聞けるのは、インタビューに慣れている人です。
慣れていないときは、質問事項を用意しておきます。
取材対象者が自分の言葉で語ってもらうには、いきなりメインテーマからでは、言葉にしづらいかもしれません。
雑談や答えやすい質問から、徐々に深い質問をしていくといいかもしれません。
また、同じような質問を何度かしてみるのもいいです。
それ、さっきも答えたでしょ、と相手がうんざりするかもしれませんので、最初に「同じような質問を繰り返すかもしれません。」と断っておくことで、回避できます。
似たような内容の質問を、角度や視点を変えてしてみるのもテクニックです。
いちばんやってはいけないのは、こういう回答をしてほしいと、インタビュアーが語ってもらいたいことを全部言ってしまうこと。
例えば「〇〇さんがこの新商品のアイデアを思い付いたのは、学生時代、アルバイト先でこんな失敗をしたからなんですよね。」と聞いてしまったら、
相手は、「はい。そうです」としか答えようがありません。
取材者がなるべく自分の言葉で回答できるような、呼び水になるのが、よい質問です。
〇〇さんがこの新商品のアイデアを思い付いたのは、どんな経験からですか?と聞いてみるのが正解です。
最後に、インタビュアーは、言葉を挟まないようにします。
質問以外は、声を発しないくらいのつもりで挑みます。言葉を挟んだら、取材者のコメントとかぶってしまうことが多々あります。そうすると、編集しづらくなります。
相手は、インタビュアーの表情を見ていますから、声は発せずとも、うなづいたり、笑ったり、見つめたりすることで、分ってくれます。
映像撮影を学ぶなら
弊社ライズプランニングはテレビ局出向型の番組制作会社で、
テレビ局で実際に働いてくださる方を募集しています。
テレビの現場で実際に働く事によって身につく、プロの目線がありますので
映像制作スキルをもっとあげていきたい、という方はぜひ下記フォームよりエントリーしてください。
また、映像制作専門のオンラインサロンPMCA(ぺんくり メディア クリエイターズ アカデミー)も運営しております。
テレビ業界で実際に活躍している現役のスタッフたちが、映像制作ノウハウについてレッスンするオンラインの専門学校のようなところです。
こちらもぜひご活用ください。
関連記事:美味しそうに見せるコツはシズル感!プロが話す料理撮影のテクニック
では今日はこのあたりで。