テレビ広告を放送をしようと考えている企業の方は、ほとんどの方が普段はCM業界とは全く違うところでお仕事をされている方なので、テレビ業界の仕組みが全くわからない、というのが普通です。
ですがテレビ広告を放送するのであれば、できるだけテレビ広告のことについて理解を深めたいとご要望をいただくことが多いです。
今回はテレビCMをメインに扱う広告代理店である弊社ライズアドバートが、テレビ広告の仕組みについて、特にこれからCMを放送しようと思っている企業様向けて解説してみたいと思います。
テレビ広告によって業界が回る仕組み
まずはテレビのビジネスモデルについてです。
テレビというメディア媒体はそもそもは防災機関としても指定されているもので、面白い番組を作って放送するということ以上に公共性を大切にしているメディアでもあります。
速報が入ったり緊急事態の時は、番組の放送を途中で切り替えてニュースなどになったりすることがありますよね。
これはなるべく早く正確な情報を多くの国民に伝えるためにテレビメディアが動いている証拠です。
今でこそインターネットが台頭してきていますし、正直インターネットの方が情報が回るスピードというのは早くなってきています。
それでもテレビが負けないのは、本当にその情報を流して国民に伝えて大丈夫かどうかということをきちんと精査して発信を続けているという強みがあるからです。
テレビ番組もテレビCMも必ずこの放送をこのて大丈夫かどうかということを審査する工程があります。
そうして世の中に放送された番組が多くの方に見られることによって、その番組の視聴率が上がり、その番組の中でCMを放送することで広告主である企業様の商品や企業の認知度が高まり、スポンサー料金としていただいたお金でさらに番組を制作していく、という流れになっています。
闇雲に面白い番組を作れば良いというわけではなく、防災機関としても働くテレビとして放送できる内容であるかということも考えていかなくてはいけないのがテレビです。
そしてそのメディアへの信頼があるからこそ広告事業がテレビ局は成り立っているわけです。
関連記事:テレビのビジネスモデルとは?無料で見られるのにどうやって稼いでるの?
実はテレビ局は全部違う会社
テレビ局というと全てのテレビ局が同じものとイメージされることが多いと思うのですが実はテレビ局が全て違う会社という扱いになっています。
系列局という呼ばれ方をす局でも、資本提携などのつながりはあったりするものの、基本的には別会社ということになっています。
東京キー局で放送されている番組が地方の系列局で一週遅れて放送されることがありますが、これも「番組販売枠」と呼ばれるもので、実際には系列局がキー局から番組を購入して放送しているような形になっています。
そのため厳密に言うとテレビ局によってルールも異なりますし、放送基準も違ったりするんですね。
例えばCMを放送する場合は、CM考査と呼ばれる「CMの中で使われている表現が視聴者に誤解を与える表現になっていないかどうか」ということを審査する工程があります。
このCM考査基準もテレビ局によって異なっており、A局では放送できたものがB局では改稿依頼となってしまったということもあるわけです。
もちろん改稿の依頼内容に応じてCM内容を修正すればB局でも放送することができます。
広域圏と狭域圏と独立局
テレビ局の放送域ですが、大きく分けて広域圏と狭域圏の二つに分けることができます。
広域圏は以下の通りです。
- 関東広域圏…(関東全域である、東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、群馬、栃木)
- 近畿広域圏…(大阪、京都、滋賀、兵庫、奈良、和歌山)
- 中京広域圏…(愛知・岐阜・三重)
この三つの広域圏に含まれない地域に関しては全て狭域圏となります。
複数の都道府県にまたがって放送しているのが広域圏で、1都道府県に放送しているのが狭域圏というイメージですね。
例えば東京でテレビCMを放送したいと思っても東京は関東広域圏に含まれるため、キー局を利用すると東京だけでなく関東全域に放送されてしまうのです。
その為広域圏の中にある地域で限定的な地域に包装したい場合は独立局というテレビ局を使うという選択肢があります。
東京であればTOKYO MXですね。
このようにテレビ局というのは決められた地域にしか放送をすることができません。
ただし、東京キー局では、ネット番組と言って全国に放送することができる番組もあります。
料金は視聴可能人口がどれくらいかというのにおおむね比例しますので、もちろん全国で放送する場合が一番高くなります。
次に関東広域圏での放送、その次に近畿広域圏での放送…という形で続いていきます。
関連記事:広域圏ってなに?CMをする時に知っておきたいテレビ局の放送地域について
地方局、独立局は結構安い
先ほどお話しした通り、テレビ局によって放送できる地域が異なりますので、その放送を見られる人の数も変わります。
つまり狭い地域で放送すればかなり安くでCMを放送することができるということなんですね。
狭域圏に含まれる地方局や独立局はかなり安くCMを放送することができる局で、映像制作にはまた別途お金がかかってしまいますが、放送料金だけで言えば50万円前後からCMを放送することができます。
今回は大まかにではありますがテレビ広告の仕組みについて説明してみました。
ご不明点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
ご希望の内容に沿ったテレビ広告プランをご提案させていただきます。
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