CM・広告の仕組み PR

YouTube広告動画をテレビCMとして使う時の注意点

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テレビCMを放送するにはある程度まとまった予算が必要になるから、まずはYouTubeで広告動画を流してみて、反響を見つつテレビCMを放送してみよう、という企業様も最近は多いと思います。

もちろんYouTube広告用に制作した動画素材をテレビCMとして使う、というこは可能なのですが、いくつか注意するべきことがありますので、広告代理店の目線で、お話ししてみたいと思います。

 

テレビCMは15秒か30秒が一般的

 

まず基本的なことにはなりますが、テレビCMの尺は15秒か30秒が一般的です。

スポットCMの場合は15秒か30秒、タイムCMの場合は30秒のみです。

タイムCMでは15秒のCMが2パターンあれば、段積みをしたり、15秒素材しかない場合でも対応できる場合もありますが、基本的には30秒がスタンダードです。

YouTube広告の場合は5秒や10秒といった短尺のものや、90秒、180秒、中には数十分見ることができる広告動画もあります。

テレビCMは15秒が最小単位になり、この倍数の尺でしかCMはできません。

 

広告枠が高くなるのと、なかなか獲得も難しくなる、という難点もありますが、60秒や180秒のCMを流すこともできます。

こちらは放送するテレビ局によっても対応が異なるので、まずは広告代理店に相談してみてください。

 

テレビCMは15秒や30秒のCMがほとんどではありますから、長尺のCMを放送することで差別化をすることが可能です。

関連記事:60秒のCMをやるメリットとデメリット、注意点を解説

 

テレビCMを放送するには考査を通す必要がある

 

テレビCMを放送する場合は、考査というテレビ局の審査のようなものにCM素材を通す必要があります。

これは「視聴者に誤解を与えるような表現が使われていないか」ということが調べられるもので、「一番安い!」などの最上級表現を使ったりしてはいけない、などの細やかなルールが決められています。

 

CMをする内容によって考査基準も異なり、特に医療関係、医薬品関係、ダイエット関係などのCMの場合は考査が厳しくなります。

 

この考査は表現考査と呼ばれるものですが、その他にも業態考査と呼ばれる「企業がきちんと存在する企業かどうか」ということを審査されるものもあります。

会社の謄本などをテレビ局へ提出する必要があり、YouTube広告の場合と違って、誰でも簡単にCMを放送することができる、というわけではありません。

 

表現考査については一度通らなかったらダメ、というわけでなく、「もっとこういう表現だったら大丈夫ですよ」という指針を示してもらえるので、それに従って映像素材を修正していけば放送することができる素材に仕上げることができます。

業態考査に関しては通らなかったテレビ局での放送は難しいですが、考査基準はテレビ局によって違うので、地方局や独立局などで放送できる場合もあります。

表現考査についても、キー局に比べると地方局や独立局の方が基準は緩くなります。

関連記事:広告を出す時に注意したい、考査について

 

動画素材の権利について

 

YouTube広告用に制作した映像素材をテレビCMでも使う場合、権利的なものの問題がないか、ということを今一度制作会社に確認してください。

例えば「ネットでしか使用しない予定」で作られた映像の場合、

  • 音楽、効果音
  • 演者
  • イラスト(使用している場合)

などの権利関係は特に確認しなくてはいけない部分です。

別の媒体で使う場合に追加料金がかかったり、使用期限が設けられているものなどもありますので、注意が必要です。

関連記事:CM動画を制作する時に知っておきたい権利の話

 

ネットと違う効果測定方法

 

インターネットで行う広告に関してはかなり具体的な数値をすぐに出すことができます。

  • インプレッション数(動画を見てもらった回数)
  • クリック数
  • ユーザー属性(性別や地域など)
  • 動画視聴継続時間

などもわかります。

広告を投下する時もターゲティングが詳細までできるのがネット広告の良さでしょう。

それに対してテレビCMの場合は、影響力や瞬発力はあるものの、効果測定が難しい広告媒体だと言えます。

複数エリアで同条件でCMを放送してみる、映像素材のキャッチコピーを変えて複数の素材を作ってみて、反応の違いをみてみる、など効果測定をすることを前提に広告プランを作るのがおすすめです。

関連記事:テレビCMは効果ない?しっかり検証するためにおすすめなABテスト

 

制作の時点から放送に向けて考えるのが安全

 

もしまだ映像素材を制作していなくて、ひとまずはYouTube広告を出してみた後にその素材を使ってテレビCMも検討している、という段階なのであれば、

できれば映像制作を始める前に広告代理店に相談をしてみることをおすすめします。

 

テレビの考査のことや、権利のことを考えながら映像制作をしていくことができるからです。

後から修正、となるとどうしても追加料金が発生してしまうので、将来的にテレビCMを検討している場合は、制作の前からそれを前提にして制作していく方がお得なのです。

関連記事:【テレビCM】中小の広告代理店だからこそできること

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長倉 さやか
ライズプランニング(広告部)」の長倉です。広告手段としてのテレビの使い方やテレビメディアの楽しさを多くの人に知ってもらえるように執筆しております。

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