テレビCMは基本的に15秒か30秒のCMであり、
番組の本編中に挿入されているパーティシペーションと呼ばれる枠と、番組と番組の間に挿入されるステーションブレイクという枠で主に放送されています。

中には60秒のCMや90秒のCMといった長尺のCMもありますが、
それ以外にも、面白い放送の仕方をしているCMがたくさんあります。
今回はこれまでに放送されたCMの中で、印象に残る、面白いCMの放送の仕方をしたCMを紹介してみたいと思います。
2バージョン段積みCM
これは最近よくある例なのですが、
15秒CMを2パターン作って、それを連続して放送する、というやり方があります。
このやり方を業界では段積み(だんづみ)と言います。
弊社では、実写バージョンとイラストバージョンの2パターンを制作し、連続して放送する、という放送の仕方をした企業様がいらっしゃいました。

さっき見たCMがそのままイラストになった!となると、視聴者の印象に残りやすくなるわけですね。
関連記事:段積みとは?CMの放送の仕方について、広告代理店が解説!
サンドイッチ構造で放送する
1992年にJR東日本が放映した山形新幹線を紹介する小泉今日子さん出演のテレビCMでは、テレビCM内でクイズを出題する出題編を放送し、「答えは15秒後!」とアナウンス。
そのあとJRとは関係ない他社CMを流し、その次のCMで正解編を放送するサンドイッチ構造と呼ばれる方法でCMを放送しました。
また、このCMが全国ネットで放送された際は、
出題編のアナウンスが「答えは30秒後!」となっており、JR東日本の別のCMが30秒間流れ、その後の15秒枠で正解編を放送する、という放送方法になっており、
合計60秒枠のCMとして放送されました。
このようにサンドイッチ構造にすることによって、CMの内容だけでなく、CMの放送方法を利用して印象に残す、ということができます。
番組本編とCMをリンクさせる放送の仕方
日立 世界・ふしぎ発見!内で放送されたテレビCMでは、
本編番組のようなクイズ形式を使用したテレビCMがありました。
前半のCMで出題があり、後半のCMで解答がそれぞれ流れる構成になっており、佐藤浩市さんが出演されています。
テレビ番組の内容をオマージュしたCMというのは今でも放送されることがありますが、
必ず「これはCMです」といった注意書きを表示する必要があります。
テレビCMは、視聴者が「CMだ」と判断できるように作らなくてはいけない、というルールがありますので、
番組本編に似せて作るCMでも、必ずこのような注意書きを入れる必要があるんですね。

また、テレビ朝日で放送されたテスト・ザ・ネイションという番組では、
あらかじめ「これから流れるCMが問題になります」と解説し、放送されるCM自体を問題として出題したことがあります。
こちらの番組もクイズ番組です。
番組本編とテレビCMをリンクさせる場合は、番組そのもののスポンサーとして入る必要がありますので、CMの扱いはタイムCMというものになります。
特定の番組のスポンサーとなって、その番組内で毎週CMを放送する方法をタイムCMと言います。
関連記事:テレビ番組のスポンサー料ってどれくらい?どんな仕組みなの?
番組形式の60秒長尺CM
2006年からシャープが「世界一短いクイズショー・シャープに答えて」と題してクイズ番組形式の一分間のCMを放映していました。
これは番組の形式になっていましたが、60秒の長尺CMとして扱われるものになります。
このように、60秒や90秒といったCM枠で、テレビ番組形式でCMを放送する、というやり方もあります。
テレビショッピング風にCMを放送したい!という場合もこういったやり方ができますね。
15秒や30秒のCMに比べるとどうしても放送枠を獲得するのに予算が必要にはなりますが、
60秒や90秒といった尺は意外と長く、色々なことができます。
60秒のCMを何本も流せば、ミニ番組のようなCMを何度も放送できることになります。
またCM制作に関しては15秒のものでも90秒のものでも、撮影をすることに変わりなければ予算が跳ね上がる、ということはあまりありません。
そのため、せっかくCMを放送するのであれば、尺違いで色々なパターンを作っておくのもおすすめです。
テレビCMには色々なやり方があります。
よく見る15秒や30秒のCMだけでなく、長尺のCMもできますし、サンドイッチ構造で放送するなど、放送編成で特徴を出すやり方もあります。
商品やサービス、そしてご予算に合わせてプランをご提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
