テレビは全国で同じ番組が同時に流れているわけではありません。
当たり前と思う人もいるかもしれませんが、意外に知らない人も多くいます。
地元から外へあまりでない場合、他の地域のテレビを目にすることがないからかもしれません。
テレビ局というのは、東京だけでなく全国各地にあります。
もちろんテレビ塔だってたくさんあるのです。
スカイツリーだけで全国に放送しているわけではないんですよね。
ずっと同じところに住んでいるとあまり気になりませんが、引越しや転勤をすることになっると、引越し先でも同じテレビ番組を見ることができるのか、ちょっと気になりませんか。
では全国の都道府県にはそれぞれいくつのテレビ局があるのでしょうか。
チャンネルが多い県、少ない県はどこなのでしょう。
見出し
全国の民放テレビが見られる所、見られない所
NHKは全国で見られるので、どこに転勤になっても大丈夫です。
では民放はどうかというと
民放にはキー局と呼ばれるテレビ局が5つあります。
それは
- 日本テレビ
- TBSテレビ
- フジテレビ
- テレビ朝日
- テレビ東京
です。
それ以外の地域には、これらの5局を主とした系列局というのがあります。
系列局5局が全てある(映る)都道府県
キー局系列のテレビ局は、全国にあります。
ただし全国すべての都道府県に5つの系列局があるかというと残念ながらそうではありません。
テレビの電波事業というのは、政府が管理のもと行っている許可事業なんですね。
もともとは、一部の県の情報だけが薄くならないように、
全国の都道府県を同等にしようという構想がかつてはありました。
様々な成り行きがあり、全国の都道府県に同じ数のテレビ局を作ることはできなかったんですね。
タイムCMとスポットCMの違い。どちらを選べばいいの?という記事もよければしてもらいたいのですが、タイムCMとスポットCMが存在する意味もこういった要因が1つにあるんですよね。
効率的にCMをやっていく時に、「どの地域のどこの局に出すのか?」という事を考えるのも代理店としての大切な仕事なのです。
ちょっとそれましたが、系列局5局が全てて映る都道府県は
- 関東地域(東京、千葉、埼玉、神奈川、栃木、茨城、群馬)
- 関西地域(大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山、滋賀)
- 東海地域(愛知、岐阜、三重)
- 北海道
- 福岡
- 岡山
- 香川
です。
系列局のうちテレビ東京以外の4局すべてがある都道府県
系列局のうちテレビ東京以外の4局、つまり
- 日本テレビ
- TBSテレビ
- フジテレビ
- テレビ朝日
が映る県は
- 岩手
- 宮城
- 山形
- 福島
- 新潟
- 長野
- 静岡
- 石川
- 広島
- 愛媛
- 長崎
- 熊本
- 鹿児島
これら13県です。これだけなんですよね。「全ての県で系列局が全て映る」と思っている人って実は多いのですが、そうでもないわけです。
テレビCMを出した事があるというクライアントさんでもこれを知らない人って実はいるんですよね。
出張などが多い方だと、
「この県はあそこの局が映らない」という事を知っていたりする事もあるのですが、基本的には知らない事の方が多いのです。
日本テレビ、TBS、テレビ朝日系列がある県
- 日本テレビ
- TBS
- テレビ朝日
の系列局がある県、つまりフジ、テレビ東京系列がない県は
- 青森
- 山口
- 大分
の3県です。
日本テレビ、フジ、テレビ朝日系列がある県
- 日本テレビ
- フジ
- テレビ朝日
これらの系列局があり、TBS、テレビ東京系列がないのが
- 秋田
- 福井
の2県です。
日本テレビ、TBS、フジ系列がある県
- 日本テレビ
- TBS
- フジ
の系列局があり、テレビ朝日、テレビ東京系列がないのが
- 富山
- 鳥取
- 島根
- 高知
の4県です。
TBS、フジ、テレビ朝日系列がある県
- TBS
- フジ
- テレビ朝日
の系列局があり、日本テレビ、テレビ東京系列がないのが沖縄県です。
日本テレビ、TBSの2局のみの県
日本テレビ、TBSの2局のみの県は
- 山梨
- 宮崎
です。
1局のみの県
- 徳島(日本テレビ系列のみ)
- 佐賀(フジテレビ系列のみ)
この2県はキー局の系列局が1つしかありません。
テレビ局が少なくても大丈夫
ただし、5つの系列局すべてが無いからといって、他の系列局の番組が全く見られないわけではありません。
テレビ局が少ない県では系列を超えた番組も放送されていますし、ケーブルテレビ、またインターネットの見逃し配信もありますからがっかりしないでください。
CS放送でCMをする効果ではCSについても書いているので、CSについて詳しく知りたいと言う人はこちらを参考にしてみてください。
関連記事:地方局のテレビを視聴できるようになる未来
特に最近はケーブルテレビの加入率も高くなってきていて、
主要系列局が無い県は隣の県からケーブルを通じて隣の県の系列局で放送されているテレビ番組がケーブルテレビで配信されている場合もあります。
場合によっては録画しなくても好きな番組が2回見られた、なんていうラッキーなこともあるわけです。
これは最初にも少し触れたように政府の考え方で
テレビは国の「許可事業」ですから、なるべく全国民が平等に情報を得ることができるようにという大前提の考え方からきているものです。
そのためケーブルテレビなどを利用して隣の県から情報を取ることができるよう、国から指示があるんですね
また関東や関西や東海地域のように1県ではなく数県にまたがって広く電波が発信される地域もあり、
これはこれで広すぎて困る問題もあるので、そのような巨大地域については各県ごとに独立局というものができています。
このようなことからもテレビは国の許可事業で、考査はいろいろうるさいけれど、変な企業はCMができないし、やっぱり信用があるんだなとちょっと感じるわけなのです。
テレビCMをやった、というだけで会社の信頼性は格段にあがると思いますから:テレビcmの効果には「信頼」もある
系列局以外の独立局
さて先ほども少し触れましたが、地上波には上記の系列局以外に独立局と呼ばれるテレビ局があります。
それらがある場所は関東地域、関西地域、東海地域に限られています。
独立局については独立U局と民放系列局の違いでも書きましたが、民放系列局の数が少ない地域に独立局があるかというとそういうわけでは無いのです。
このように住む県によってテレビ局の数は違っているので、チャンネルの数も違います。
数年後にはテレビ局によるネット同時配信が始まる予定ですが、
そうなったら、これまで見られなかった地域の番組が、インターネットで見られるようになると思います。
関連記事:CMは一本いくらで作れるのか
全国のテレビ局の将来
今後はインターネット配信とテレビ局がどのような関係で発展していくのか、ということに注目が集まりますね。
視聴率とcmの関係性という記事でも話しましたが、
テレビ局は広告主に放送枠を提供することによって利益を得ていますから、視聴率がどれくらいとれているのか、ということにとても敏感です。
ですがこれからもっとインターネット配信にテレビ局が乗り出すようになると、視聴率の計測方法も変わっていかなくてはいけないでしょうし
コンテンツの内容もまた、変化していなくてはいけないでしょう。
関連記事:変わるべき視聴率計測方法
とはいえ、テレビだからこそ出来ることということももちろんあるはずです。
これからどのようにテレビが進化していくのか、楽しみですね。
関連記事:映像系の学校に通っている人、通う人へアドバイスしたいこと
では今日はこのあたりで。
